超人ちゃん【9K】 (ページ48)

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ふぉーてぃしっくす。ページ48

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彼と私の唇が重なってからどれぐらいだっただろうか。

一瞬？数分？それとも数十分？
そんなことも分からないほどに心と脳が侵食されていた。

小さく音をたてて離れていったのが少し名残惜しくなっていたら、彼の唇が息を吸うのが聞こえた。

須貝「ほんま…ごめん。
ちょっと頭冷やしてくるわ」

そう言って立ち上がり出ていこうと扉に手をかける駿貴さんの背中に声をかけた。

『…駿貴さんっ』

須貝「……」

何も言わず動きを止めた彼にそのまま話しかけた。

『私、嫌じゃなかったです。だから謝らないでください』

須貝「本気で…言ってる？」

『___今日の月、綺麗だと思いますか？』

私に背中を向けていた駿貴さんがようやく振り返ってくれてやっと視線が絡み合う。

須貝「それ、なんかの冗談？」

困惑…、彼はそんな表情を見せながらも私に問いただす。
私の答えはもちろん___

『本気に決まってるじゃないですか』

須貝「___俺にとっては、ずっと綺麗にみえてたけど」

『一緒に見るともっと輝いてみえません？』

須貝「……まじかぁ」

駿貴さんはそう言うと私の前に跪いて手を取った。

須貝「俺さ、Aちゃんのことすっごい好き。
俺と、付き合ってくれん？」

『私も…駿貴さんが大好きです、彼女にしてくれますか？』

駿貴さんが同じ気持ちなのが嬉しくて最後には涙が混じった。
そんな私を優しく抱き締めてからホッと息を吐いた駿貴さん。

再び重なった唇は数分前とは違い、とても甘く、幸せを感じた。

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