55.知らぬが仏 ページ9
りょうside
Aと買い出しから帰ってきた時、事件は起きた。
虫「二人ともAのこと好きすぎ。好きなのは仕方ないけど仲間割れとかしんとってね。」
て「え〜……いつからバレとった？」
と「はっ？！好きってなんだよ……！」
リビングに入ろうとした瞬間、そんな声が聞こえて思わずドアノブにかけた手を止める。
Aの方を振り返ると、複雑な表情をしていた。
虫「バレバレでしょ。本人は気づいてないみたいだけど……多分てつやのアピールは冗談かなんかだと思ってる。としみつのは完全に気づいてないね。」
て「え〜！！！俺めっちゃ必死にアピールしてんのに！」
と「そ、そもそも好きじゃねぇわ！！」
虫「としみつに至っては今更隠す意味がわかんない。バレてるって言ってんじゃん。」
そうなんだ……俺も全然気づかなかった。
まぁ、てつやは何となくそうかもしれないとは思っていたけども。
本当に恋愛の意味で好きだったのか。
虫「2人は告白すんの？」
て「常にしてるんだけど。」
と「そ、そんなんしねぇわ！バカか！」
３人の会話を興味津々に聞いてる俺をよそに、Aは静かに後ずさって、踵を返して玄関の方へ向かった。
俺も慌てて静かにAを追う。
ドアの外でAはなんとも言えない表情をして、佇んでいた。
り「Aは……その、……しらなかったの？二人の気持ち。」
『全然。そういう対象になってると思ってなかったから。』
てつやととしみつか……
Aが二人のどちらと付き合っても案外いいカップルになるんじゃないか
俺はそんなことを思い始めていた。
両方は無理だけど、友達の恋は応援したいじゃんね。
り「Aはさ、としみつとてつやならどっちがいいの？」
『……え？』
り「案外付き合ってみたら上手くいくかもよ。」
Aは目を見開き、黙って俯いた。
り「付き合ってみたら？別にメンバー内恋愛とか誰も反対しないと思うし。」
『やめてよ……』
り「2人なら悪い人じゃないしさ……だから」
『やめろって言ってんだろ！！！』
Aが突然大きな声で怒鳴った。
Aが怒鳴ったことなんて、今まで一度もない。
り「A……？」
『……急に大きな声出してごめん。俺今日は帰るね。』
そう言ってAは買い出しで買ったものを俺に渡し、俺に背を向けた。
俺は突然のことに驚いて、Aの後を追うことすらできなかった。
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+ちっく(プロフ) - ピアスの下りでは女は右耳、男は左耳で性別判断とも言われてますよ(･∀･)←やかましい (2019年7月8日 10時) (
レス) id: 4d74bd6de9 (このIDを非表示/違反報告)
ところてん(プロフ) - 作者様の帰りもお待ちしてます！！！小説超面白いです！！！ (2018年9月25日 1時) (レス) id: fe2831d1b4 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (2018年8月28日 7時) (レス) id: 2362667ffd (このIDを非表示/違反報告)
rairu0726(プロフ) - Knymal01さん» コメントありがとうございます。しばらく更新していなかったので、コメントがいただけると思っていませんでした。ゆっくりですが、また再開しようと思います...！ (2018年8月24日 18時) (レス) id: 201effe25e (このIDを非表示/違反報告)
Knymal01(プロフ) - 更新たのしみにしてます！！ (2018年8月17日 14時) (レス) id: 346c2647c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいる | 作成日時：2018年3月11日 23時
