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オールマイトの出した爆風により、トガが吹っ飛んでいく。
私はすぐ彼に支えられたため、吹っ飛ばずに済んだ。
私は今の状況の理解ができなかった。
……まさか彼が助けにきてくれるとは思ってもいなかったからだ。
でも、先生としての彼を知っているからこそ、安心せずには入れない。
「黒霧、」
男がそう命令すると、ワープゲートが現れヴィラン連合は消えていった。
オールマイトも流石に追うような馬鹿な真似はしない。
奥から現れた警察やその他プロヒーローを見て、
私1人にそんな人材を派遣してくれたと思うと……不甲斐なさと感謝が溢れる。
「報知少女、よく頑張ってくれた！」
やっぱりヒーローは凄いよ。
この一言で、私の努力も恐怖も全て包んでくれる。
大きな怪我はしていないのに、
こんなに焦ってくれるという事実が、少し可笑しくなった。
結局、何にもできなかったなあ。
簡単に止血してもらった後、私は麻酔により眠らされた。
＊＊＊
プロヒーロー視点
彼女がオールマイトを、我々を見た時、
目に映った感情は……安心よりも【後悔】だった。
何を言われたかは分からないが、彼女のこと。
自分1人の救出にオールマイトが出動したということで、
不甲斐なさに打ちのめされているのだろう。
情報なんてどうでもいい…彼女が生きていてくれてよかった。
無茶なことをさせたなと思いながら、作戦を考えた馬鹿に目を向ける。
作戦を考えた奴は、ヴィラン連合の仲間だった。
彼女は、内通者として疑われていたという事実を利用したのだ。
編入、最近の性格の変化、そして……個性。そんなくだらない事から疑われた彼女を思い出す。
“だからって、あまりにも残酷だ”
作戦会議に参加したヒーローの、全員の叫び声を思い出す。
ヒーロー失格だなと思いながら、自身の手に視線を落とした。
内にいる悪の存在に気付けないまま、彼女を危険に晒したのだ。
オールマイトのような圧倒的な存在がいなければ、
この場は沈静化できなかっただろう。
しかもあいつは雄英に嘘の調査内容を報告していたという。
もしものためにと、オールマイトに頼み込まなければ
＿＿彼女は、個性だけ使わされる化け物に成り果てていたんだ。
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後日談は明日投稿します。
多分こんな雄英は無いと思いますが……
内通者のヴィランがめちゃくちゃ優秀だったということで……
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作者名：花氷 ベタ | 作成日時：2022年10月1日 18時
