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「冨岡さん、こちらです」




冨岡さんは私の言葉にすぐに反応して、隣にしゃがみ込んだ。
少し前に蜜璃があんなことをいうものだから、冨岡さんがしゃがみ込んだ時にフワっと香った匂いに、またあの時みたいに胸に違和感を覚える。




「お館様が仰られていた、(きのえ)の隊士……ですね。首だけですが」



私と冨岡さんの前には地面から生えるように首がある。
お館様から聞いていた特徴的な銀髪に左目の下にホクロという情報から恐らく間違いないだろう。



私は首に向かって手を合わせる。



「どうやら…、十二鬼月がいるかもしれないという懸念は、あながち間違いではないかもしれませんね」



ふと横を見る。
彼は無表情ながらなんとも言えない顔をしている。

彼は今、なにを考えているのだろう。




「冨岡さん、なにか…嫌なことでも思い出しましたか?」

「…いや、ゆくぞ…」





冨岡さんが一歩踏み出す。
何か嫌な"感じ"がした。
地面が…、冨岡さんが足を置こうとしている地面にヒビが入ったのが一瞬見える。




「冨岡さん!!!!!」


声が先か、突き飛ばすのが先か…、はたまた同時だったかもしれない。
無我夢中で彼を突き飛ばした。




冨岡さんの目を見開く姿を、初めて見たかもしれない。
同時に脇腹に激痛が走り、熱くなる。





「Aっ!!」



私を貫いたものに、冨岡さんは日輪刀で斬りかかる。
しかし察知したかのようにソレ(・・)は勢いよく腹部から抜けると地面へと戻っていく。



抜ける瞬間、激痛が走り、思わず「クッ」となんとも形容しがたい声が出て、その場に(ひざまず)く。

冨岡さんはそんな私にすぐに駆け寄ってきた。





「冨岡さん、注意…散漫…ですよ」

「呼吸に集中しろ!」

「大丈夫です、血の巡りを遅くしてますから…っ、時期に出血も止まります」




歯を食いしばってスゥっと音を立てながら息を吸う。






「それより、下です。下に何か"感じ"ます。」



冨岡は無言で日輪刀を構える。





「冨岡さん、下がってください……(あぶ)り出します」

拾壱→←玖



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もちごめ(プロフ) - とても面白いです!1つ気になったのが、煉獄さんは柱の人たちを呼び捨てで呼んでいます。胡蝶、宇髄のような感じです。口調も「〜だね、〜かい?」ではなく「〜だな!〜だろう!」と言ったように喋ります。口出し失礼致しました…!! (2020年11月21日 9時) (レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - メリアさん» コメントありがとうございます。煉獄さんの人の呼称が迷走してしまい申し訳ありませんm(_ _)m順次修正させていただきますのでお待ちくださいませ。楽しみにしていただけて嬉しいです!頑張ります! (2019年8月24日 13時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 口出しすみません!煉獄さんは(名前)少女/少年と呼ぶと思います。冨岡、と呼んでいます。本当にすみません!いつも楽しみにしてます! (2019年8月24日 12時) (レス) id: 25b2169fce (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - 蜜柑さん» それが実は私にもわかりません!頑張ります!ありがとうございます^ ^ (2019年8月20日 20時) (レス) id: 74af5ac913 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - いやぁーどうなっちゃうんでしょうね?これからがすごく楽しみです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 16時) (レス) id: aebba032ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ | 作成日時:2019年8月18日 9時

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