★ Happy Valentine 莉犬くん ページ10
れもんの木 様！ ありがとうございます！
- ハッピー！ -
ちらちら、ちらっ、ちらちら。
さっきから、ものすごい視線を感じる。
読んでいた小説を閉じて、視線の方に
顔を向けると。
目があったのは彼氏の莉犬くん。
どうしたのと目で問いかけると、
「あー、今日は男の子たちがなんか
貰える日だなー。あー。俺も欲しいなー」
ちらちら、ちらちら、(´・ω・｀)
……………。
いやあからさま過ぎでしょ。
そんなにチョコが欲しいもん？
でも、ここはちょっと意地悪しよう。
いかにも無いですよオーラを出す！
『なに？莉犬くん』
「えっ！？いや！別に！」
声は元気でも、私がそうと
視線を戻すと陰で、
やっぱ、今年は無いのか…。
俺、期待し過ぎてた…？
うぅ、でも欲しいよぉ〜。
なんて嘆く声が。
そろそろ可哀想なので、
あげましょうか！
そっと立って、冷蔵庫にしまって
あったクランチチョコを出しました。
中には少量ですが、苺も入ってます。
ラッピングも赤色にして、短文だけど
メッセージカードも書いてみました。
「うぅ……」
落ち込んで、泣きそうになっている
莉犬くんの肩をポンポン。
「んぇ？」
『はい、これ。どうぞ。
ハッピーバレンタイン！』
チョコ差し出せば、彼は涙目から
最高の笑顔になってくれます。
「ありがとう！」
チョコを眺めては、
うわぁ。
もらえちゃったぁ！
美味しそう…。
と彼には絶賛。
よかったよかった。
「もらえないかと思ったよ！
結構寂しかったんだからね！
でも。
ありがとう！」
喜んでもらえてよかったです。
頑張った甲斐があった！
莉犬くんは一口食べるたびに、
「美味しい！」
「ん？あ！苺入ってる！」
「また来年も食べたい！」
って、いっぱい言ってくれるから。
来年は意地悪せずに普通に渡そう笑
そんな莉犬くんは早速来年の話をしています。
「ん〜とね、俺来年はがとーしょこらっていうの
食べてみたい！」
『ガトーショコラかぁ…。
作れたらね、』
「えぇー！ももかなら作れるよ！
俺の為に作ってぇ〜！」
『どうしよっかなぁ？』
口ではこう言ってるけど、
結局作っちゃうんだろうなぁ。
来年のバレンタインも楽しみです。
fin.
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作者名：旭 | 作成日時：2020年2月10日 19時
