甘々苺と恋しません？３ (ページ11)

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★ Happy Valentine　　さとみくんページ11

れもんの木様！ありがとうございます！

- ハッピー！ -

『はいっ、ハッピーバレンタイン！』

　朝起きてから、私に

「今日はバレンタインだね？」

「俺、チョコ好きなんだよな…」

「なんでもいいから欲しい！」

　と分かりやすいアピールをしていたので、

貰えなくてしゅんとなっている今渡すと、

顔にハイライトが宿りました。

「俺にか！ありがとう！」

　ホワイトチョコレートで作った

　彼のイメージカラー、ピンクの着色も

入れて、可愛く仕上がりました。

「おぉ～、うまそう！

　ありがとう！」

　中から一つ出すと、かぶりつきました。

「ん、うまい！ありがとう」

『よかった』

　実は材料がギリギリで、自分の味見する

分が無く、心配だったんだけど。

『あ、ねぇ。一口ちょうだい！』

「なんでだよ！これは俺の！」

　守るように自分の腕の中に閉じ込める

さとみくん。大人気ない。

　ベー、と舌を出すとまた食べ始めました。

　食べてみたい。

　自分が作ったものにあれだけど、

味がちょっと心配。

　私がじっと見てたことに気付いたのか、

うっ、と詰まるさとみくん。

　はぁ、と溜息を一つ吐くと、

「ほら、食べたいんだろ」

　袋を差し出してきたさとみくん。

『ありがとう！』

　と飛びつくと、呆気なく服はさとみくん

の腕の中に逆戻り。

『なんでぇ！？』

　チッ、チッ、チッ。

　舌鼓に合わせて、人差し指を左右に

振るさとみくん。

「これは俺の。

　ももかには食べさせてあげるけど、

　俺のやり方で食わす」

『は、？』

　変なことを言うさとみくんに向けて

出たのは間抜けな声。

　放心状態の私に構わず、マフィンを一口

かじると私の元へ寄ってきたさとみくん。

　顔をずいっと寄せてきました。

　今更後にも引けなくて、さとみくんに

後頭部を掴まれると、唇がくっつきました。

「んっ、」

　舌が入ってきたと思うと、口に広がる

マフィンの感触。

　ホワイトチョコの甘い味が口全体に

広がります。

　唇はくっついたまま、マフィンを

飲み込みます。

『んっ、ぁっうぅん、』

「っふ、ぅ、ん、」

　さとみくんの舌で私舌を押されたり、

歯並びをなぞられたり。

　されるがまま。

　やっと唇が離れたと思うと、

上手く立てない私をおぶって、

ベッドへ。

「チョコもいいけど、ももかもいいね」

　こんなバレンタインも悪くないかも。

　 fin.