イーガ団の幹部 (ページ9)

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リンクページ9

挨拶しなくては……それに、英傑達の居場所も教えてもらおう。
「私、この度ゼルダ姫の護衛騎士となりました、Aと申します！姫を命にかけても守り抜いてみせますので、どうかよろしくお願いします！」
ぺこりと頭を上げて手を差し出しても、リンクは手を伸ばさなかった。
「俺はリンク。よろしく」
ぶっきらぼうに挨拶すると、踵を返して立ち去ろうとした。
なんて無口で口下手な奴……！
「ちょ、お待ちください……！英傑達の居場所をご存知ありませんか？」
リンクは再度冷ややかな目で私を一瞥すると、図書室を指差した。
案内は無しのようだが、こんな人と関わる気力のない人と、一緒にいるよりはマシだ。
「ありがとうございます」
軽く礼を言って、図書室の方へと足を進めた。
しかしリンクのことが頭から離れない。この国1番剣術が立つという、リンクがあんな奴だとは、想定外だったのだ。

その道の途中、ゼルダ姫に出会った。姫は5冊ほど本を持ち歩いていて、どれも分厚そうだ。
｢ゼルダ姫様｣
声をかけると、ゼルダ姫は少し驚いて後ろを振り返った。
｢改めて自己紹介をさせていただきます。本日、護衛騎士として配属されたAと申します。命にかけてでも姫の事はお守りします。何なりとお使いください｣
｢こちらこそ、よろしくお願い致しますね｣
少し柔らかい笑みを向けられると、その瞳はすぐにさっきまでの冷酷なものに変わった。