イーガ団の幹部 (ページ4)

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愛しきページ4

飲み会が終わると、コーガ様の部屋は総長のものだと思えないくらいに散らかっていた。
部下達が荒らした形跡を微笑ましそうに、フッと口元を緩めている。
コーガ様にとって部下達はどんな人々なんだろう。
「A」
とっさに名前を呼ばれて、少しビックリした。
「もう準備を済ませて寝てこい。明日は凄い日になるぞ！」
しかし、私はまだ自室に戻りたくなかった。明日からはゼルダ姫の元で恭順することになるから、ガノンドロフ様よりも一番尊敬しているコーガ様に会えなくなる。
「はい。今日は夜遅くまで、沢山のご馳走や、部下達を集めていただき、ありがとうございました。心に残る深い思い出です」
「それは良かった。俺様嬉しいぞ！」
ダハハと大きな笑い声が部屋中に響いた。この、笑い声も顔も、見る事が出来なくなる。
「……どうした？」
気がつくと、目から涙が溢れていた。
「重要な任務が与えられて、自信でいっぱいで、嬉しいのに……コーガ様に会えないと思うと、涙が止まらぬのです。……私は出来損ないです。寂しさで簡単に涙する程の、醜い戦士です」
洗いざらい全部ぶちまけると、コーガ様は私の肩をそっと抱いた。
「ぬくもりなら、忘れる事は無かろう？」
そう言ってトントンと背中を優しく叩かれる。あぁ、思い出した。この感覚は父だ。昔よく風邪をひくと、早く寝るようにトントンと一定のリズムで背中を優しく叩いてくれた。するとどんどん涙が止まらなくなった。
「涙する戦士なんて沢山いる。そういう時は、全部吐いて泣きまくって、ぐっすりと寝れば良いではないか」
「……はい……！」
私はコーガ様のぬくもりを感じて、眠りに落ちた。