隠した想い【ヒロアカ】 (ページ22)

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19話：議員の暗殺ページ22

その頃、イナト達はAの侵入に気付かず、酒を飲んでは酔っ払っている。

男性部下「うぅぅぅ…頭痛い！」

中年部下「ハッ！良いねぇ！」

そう議員達が酔っ払っている隙を付き、Aは中年部下の喉元と、男性部下の喉元を切り裂く。

男性部下「ガッ…あぁ…」

中年部下「グゥッ…ガァ…ッ」

それぞれ直ぐに倒れて動かなくなる。

突然の事に唖然として動けないイナトを他所に、Aはナイフに付いた血を払い、返り血が付いたコートやシャツを見て、乾いた笑みを零して言った。

貴方『よぉ。お邪魔してるよ。議員さん？』

そう言い、今さっき倒れた男達の死体を跨ぎ、イナトの視界にハッキリと返り血を浴びたAの姿が映る。

イナト「貴様…！何者だ…！」

貴方『ん？あぁ、何者だって言われても私はただの高校生…。…フッ、いや…』

“ただの高校生"と言うつもりだった言葉を切り、今思いついた名を言うA。

貴方『…夜の殺人鬼(ナイト･デットリー)だ。…更に言うと、お前が殺って来た奴の変わりに地獄から来てやったんだ。感謝しな』

そう言いAは両手を広げ、笑う。
その左手には鈍く光るナイフ。

イナト「夜の殺人鬼(ナイト･デッドリー)…だと…？」

貴方『あぁ、そうだ。夜の殺人鬼、ナイト･デッドリー。…今からお前を殺る。覚悟するんだなッ！』

そう言いAは素早くイナトに襲い掛かる。

側近「イナト様！どうされました!?…ガァッ！」

騒ぎに気付いたのかイナトの側近が数人、素早く駆け付ける。だがイナトはその側近の一人を縦にして喉笛を切り裂かれるのを避けた。

そしてイナトは汗をだくだくに垂らしながら後ずさる。

貴方『ハッハハァ！逃がしてたまるかよッ！』

側近男性『こいつ！』

殺された側近の近くにいた男性側近がイナトを庇うように前に立つ。

貴方『雑魚の癖に邪魔すんな！』

側近男性「がぁああッ！」

銀線か走り、血飛沫(ちしぶき)が上がる。Aは止まることなくナイフを振り上げその一閃で側近達切り捨てて行く。

瞬く間に側近達を地に這わせたAは血の海の中でナイフを振るい、ナイフに付いた血を払った。

貴方『へへ、一丁上がり！どうだ？中々のモンだろ？…さてと。後はアンタだけだ。

イナト議員。大人しく逝ったらどうだ？』

イナト「ば、化け物ッ！」

狂気を感じる笑みを浮かべるAからまた一歩、一歩と後ずさるイナト。

そして遂に背中が壁に当たり、イナトの逃げ場が無くなった時だ。