【浦/島/坂/田/船】私の彼氏さん。【短編集】

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「こんな所まで連れてきて…どうしたの？」

「なんで、と、たん…」

「え？」


優の声は小さく、途切れ途切れに聞き取るのが精一杯だった。

かと思って聞き返すと


「なんで昨日の夜、折原さんと２人きりでおったん！！」


いきなり優が大きな声を出した。


「ちょっと優、声大きい…」

「うるさい。そんなん聞いてへんねんって。なぁ答えてや。なんで２人っきりやったん？浮気？」

「違う…折原さんがココアくれて、それで」

「言い訳なんか聞きたくないねんけど。そういう女やってんなAって」

「ちが、」


なんでこうなっちゃうの。
違うのに…


「もういいわ、別れよ」

「…」


もう喋りたくもないし、今日は気分が悪いので早退しますって言って帰ろうっと。

昨日残業して頑張ったんだから…


「残業、か

私も折原さんも、悪いことなんてしてないのになぁ…」


人目につかなさすぎて、さっきから誰も通らない。それをいいことに私は泣き崩れていた。

大好きだったのに。どうして。


だけど、


「あれ？Aちゃんやん、どうしたん？」

「っ、うぅっ…」

「ここじゃあれやし、もう休みって連絡してくるからセンラの家行こ。先に駐車場らへんおって。」


それじゃ折原さんに迷惑がかかるので大丈夫です

そう言おうとしたけど、既に折原さんの姿は見当たらなかった。


…


「で。何があったんか聞いてもいい？」


ここまでしてもらっているのに答えないのもあれなので、答えることにした。


「今日の朝、優に ＿＿＿ … 」

「そうか、センラがココアなんか渡したりするからやん。ごめんな」

「なんでですか？！折原さんは悪いこと、してないのに」

「よしよし、Aちゃんも悪くないで」


私は悪くなかった。その言葉が欲しかった。

頭を撫でられて視界がじわりと滲むのを我慢する。


「弱い時につけ込むみたいで嫌やねんけどさ……好きです。センラと付き合ってくれませんか」


なんでいきなり。同情かなぁ…


「声に出てるで、、
同情じゃないし、好きじゃなかったら人の彼女にココアなんか渡したりせんって…

いつもがんばってる所とか一生懸命な所、見てたし。」

「…」


息が詰まりそうになる。


「お試しでもいいねん。…付き合ってみん？」


そんな言葉 、


「折原さん」


今言うなんて


「ん？」


ずるいです。


「好きになってもいいですか？」



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閲覧ありがとうございますヽ(*´∀｀)ノ

脱お兄ちゃん【う/ら/た/ぬ/き】→←好きになってもいいですか？【セ/ン/ラ】

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