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You side
私が泣き止んでも、祐基はずっと私を抱きしめたままだった。
『………祐基？もう大丈夫』
祐基 「まだちょっとこのまま」
小さい時から一緒ならハグなんて何回もする。
でも流石に中学生くらいからはしなくなっていたから、
その時よりも確実に祐基の体格が大人になっていることに驚きを隠せなかった。
祐基 「ねぇA」
体を離して向き合って呼ばれた名前。
『なに？』
祐基 「俺にしときなよ」
この前の自分と重なる。
だから余計かな。
『………うん』
そんな祐基に甘えたくなってしまった。
祐基 「おいで」
手を広げられて、私は祐基の胸に飛び込んだ。
昔から祐基と喧嘩することが多かったけど、
祐基以外の誰かと喧嘩した時はこうやって慰めてもらっていた。
何か嫌なことがあってもそう、誰かにフラれてもそう。
こうやって今みたいに頭を優しく撫でてくれた。
祐基はいつも私の味方でいてくれた。
祐基 「……ごめんね」
祐基のこの静かにつぶやいた��ごめん��の意味はなんとなくしか分からないけど、
『……ありがとう』
それに対して私は謝るより感謝するべきだと思った。
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作者名：たれめ | 作成日時：2021年7月8日 11時
