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You side
稜雅 「お前はもうちょっと周りを見ろ」
稜雅 「俺らを振り回すなよ…」
稜雅の説教を聞いていたら小樽運河がライトアップされ始めていた。
『うわぁぁ…キレイ…』
稜雅 「聞いてねーな」
祐基 「もうたぶん聞こえないよ笑」
うっとりしてたら凛と海が私たちと少しだけ離れた所で笑い合っていた。
そんな2人を見てたらなんか羨ましいような気持ちになって、
『太陽、あっち行かん？』
太陽を誘ってもう少し先へ。
太陽 「綺麗やなー」
『うん、めっちゃ』
特に喋ることはなくて、沈黙。
この沈黙が出会った頃はキツかったなーと思いながら、
この今の心地よさに驚き、喜ぶ。
太陽 「Aさんはさ」
『んー？』
太陽 「早川さんと拓弥と応援してるん？」
『…え？』
太陽 「俺を誘ったのってそういうことじゃないん？」
『……華菜を応援したい気持ちはあるよ、親友やし』
『…………太陽のこと応援するって言ったのに、ごめん』
太陽 「え、いや、そういう意味で言ったんちゃうねん」
太陽 「ただ早川さんのこと––––」
『分かってるよ』
分かってないのは太陽の方。
私がどんな思いで太陽を呼んだか。
『……太陽さ、華菜のこと今どう思ってるん』
太陽 「……諦めようと思ってるけど、無理ってとこで止まってる」
『じゃあさ………私のことは？』
『私のことはどう思ってる？』
なんでこんなこと聞いたんやろう？
絶対答えを聞いて切なくなるに決まってるのに…
私の質問に少し戸惑ってる太陽。
太陽 「俺が今こうやって楽しめてるのはAさんのおかげやねん」
太陽 「だから……大切な友達、かな」
太陽 「ほんまに感謝してる」
太陽 「あかん、なんか恥ずかしいな…笑」
ほら、結局虚しく、切なくなるだけやん。
そうなるだけやのに、それを分かってたのに、
それだけでよかったのに。
『私は太陽が好き』
なんでこんなこと言っちゃったんやろ…？
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作者名：たれめ | 作成日時：2021年7月8日 11時
