17話 出撃命令 ページ18
「ところで、審神者に言霊を掛けられたという山姥切国広は大丈夫なのですか?」
明石の首を占めるオカマックスを余所に、メガネボーイがペコ太郎に聞いた。
このメンバーの中で彼が一番気に入っているのが、このペコ太郎である。
理由は単純、ちゃんと仕事をするからだ。
「はい。言霊の影響で暫くは戦えませんが、ちゃんと起きれてます」
「今、うちの江雪と脳筋とこの亀甲が付き添って救護室にいるぜ」
「なるほど」
ペコ太郎がこくりと頷いて簡潔に答える。
先ほどまで和泉守と茶菓子を取り合っていたダルニートが捕捉として付け加えていた。
メガネボーイは良かったと表情を緩ませる。
『あ、そうだメガネボーイ』
「...なんです?」
私の声かけにさっきの表情から一変し、眉根を寄せるメガネボーイ。
どうやらこの呼び名がお気に召さないらしい...変えるつもり無いけど。
『あの本丸の刀剣たちは?』
あの本丸...先の任務で半壊させた籠城本丸のことである。
あの後、ちゃっかり始末書を受け取って嘆いたのは記憶に新しい。
「34振り中、17振りが刀解を所望。
残りは全て、粟田口の本丸に移送しました」
『粟田口...ママンの所か!』
「粟田口隊なら安心ですね!」
ペコ太郎と顔を見合わせて笑い会う。
粟田口隊というのは、対ブラック本丸特別精鋭部隊唯一の非戦闘部隊であり、隊長が審神者を兼任している部隊である。
彼らの主な仕事は、私達戦闘部隊が摘発し終えた本丸に残された刀剣たちの保護であった。
粟田口隊の隊長...ママンになら、彼らを任せておける。
「で?クソ社畜ボーイが私達に何のよう?」
「これはこれは。
先の任務でドジッた挙げ句、牢にぶちこまれていたオカマじゃないですか。
貴方に用は無いんですから、引っ込んでいてください」
「あ"?」
因みに一つ。
オカマックスとメガネボーイは古くからの腐れ縁であり、幼馴染でもある。
その為か、非常に仲が悪いのだ。
「竜堂さん、上からうちと貞宗隊に出撃命令が出ています。さっさと支度してください」
『完全俺得メンバーじゃん!』
太鼓鐘、愛染、蛍丸と、私の天使である短刀脇差達と出撃...なんたる幸福か...約1名ほど例外いるけど。
私は、未だ茶菓子を挟んで睨み合っているダルニートと和泉守の間に鎮座してあった最後の茶菓子をポイッと口に入れたのであった。
「因みに罪状は?」
「短刀の資源目的での刀解」
『万死』
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ハルヒ(プロフ) - 臨兵闘者皆陣烈在前…アカン妖界ナビ・ルナしか浮かばんかった…そしてこの小説がとても好きです…ゆっくりでいいので更新待ってます…杏仁豆腐さん大好きです…(* ̄ii ̄)ハナジブォォォ← (2017年11月28日 14時) (レス) id: 852ed5590a (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(携帯)(プロフ) - アッシュさん» その点に関しては申し訳ありませんでした。只今設定の方を載せましたので、何か不便な点がございましたら言ってください。 (2017年11月6日 22時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
アッシュ(プロフ) - 設定無いのですか?初っ端から話が始まって何が何だか分からないです… (2017年11月6日 21時) (レス) id: 780afa92f9 (このIDを非表示/違反報告)
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