15話 手合わせ ページ16
「おらぁ！！」
『ほっ、と』
右から迫りくる刃を横に交わす。
そのまま後ろへとバク転して、次々と弧を描きながら襲ってくる刃から遠ざかった。
『ほらほらぁ！全然当たってないよ！！』
「クソッ、ひょいひょい逃げやがって...！」
「惜しかったね兼さん！」
「カカカ！流石は竜堂殿であるな！！」
子供のように地団駄を踏むのは、流行りのカッコいい刀でお馴染みの和泉守である。
そんな彼のことを、相棒である堀川が宥めていた。
彼らのことを遠目に、山伏がカカカと笑う。
私達は今、備え付けの訓練室で手合わせを行っているのだ。
対戦相手は言わずもがな、和泉守と堀川の二人である。
『そっちは二人だろ？
なのに掠りもしないってどういうことだよ...』
「お前が脳筋過ぎるからだ、な！」
『うわっ！？ちょ、ダルニートてめぇ！！』
ため息を吐く私を、後ろから気配を消して近づいて来ていたダルニートが羽交い締めにして拘束した。
足をばたつかせて逃れようとするも、身長差のせいで全く意味を成さなかった。
「はは！チビの癖に無理すんな〜！」
『うるせぇ！お前らがでかいんだよ！！』
「や、止めましょうよ...真剣勝負なんですから危ないですって...」
ダルニートの馬鹿にしたような笑いに、私は成す術なくただ暴れるだけであった。
それを見かねたのか、山伏と同じく私達の勝負を遠目に観戦していたペコ太郎が声を掛けてきた。
それでも離さないダルニートに「オカマックスさんを呼んできますよ？」と、彼にとっての禁句を口にする。
するとダルニートはピシリと固まった。
「それだけは止めてくれ...な？」
『ザマァ』
「竜堂さん？」
『ウイッス』
普段は気弱なペコ太郎だが、怒らせると話は別だ。
私達同期の中で、一番怖いのは彼であると断言出来る。
これにはダルニートも同じのようで、すんなり私を解放した。
「おいダルニート！邪魔すんなよ！！」
「悪い悪い。一本も取れないみたいだったからな...つい手を出しちまったわ」
「うるせぇ！」
勝負の邪魔をしてきたダルニートに掴み掛かる和泉守。
ダルニートは挑発的に笑いながら肩を竦めて、口先だけの謝罪をした。
「皆〜！お茶が入ったわよ〜！
休憩にしましょう！」
「美味しそうな柿もあるよ」
「柿...！」
「良かったですね、小夜」
お盆を持ったオカマックスと歌仙の声に、私達は剣を鞘に納めた。
お菓子争奪戦の開始である。
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ハルヒ(プロフ) - 臨兵闘者皆陣烈在前…アカン妖界ナビ・ルナしか浮かばんかった…そしてこの小説がとても好きです…ゆっくりでいいので更新待ってます…杏仁豆腐さん大好きです…(*￣ii￣)ﾊﾅｼﾞﾌﾞｫｫｫ← (2017年11月28日 14時) (
レス) id: 852ed5590a (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(携帯)(プロフ) - アッシュさん» その点に関しては申し訳ありませんでした。只今設定の方を載せましたので、何か不便な点がございましたら言ってください。 (2017年11月6日 22時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
アッシュ(プロフ) - 設定無いのですか？初っ端から話が始まって何が何だか分からないです… (2017年11月6日 21時) (レス) id: 780afa92f9 (このIDを非表示/違反報告)
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