Send your feelings (ページ1)

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不可能だけどページ1

～your side～

女「夏喜くん、好きです！付き合って下さい！」

堀「ごめん、俺お前にも他のやつも興味ないから。」

女「えっ…」

堀「もういいよな？じゃ、俺部活あるから。」

あーまたやなの見ちゃった。放課後の裏庭。部活開始前に鍵を借りにいこうと思って裏庭に回ったら、丁度夏喜くんが女の子を振っていた。

振られた女の子は泣きながら反対方向に走っていった。確かあの子は学年でもトップぐらい人気な子だったはず。

でもどんな子でも無理。夏喜くんは誰にも興味がない。どんなに可愛くても、成績が優秀でも、誰が告白しても必ず断る。だから夏喜くんを好きになる時点でバカ。

…実際私もそのバカの1人なんだけど。

堀「何見てんだよ。」

「どわっ！なんだ夏喜くんか…。」

走っていった女の子を見ていたらいつの間にか後ろに回っていた夏喜くんに気づかず思わず変な声が出てしまった。

堀「どわって…お前一応女子だろ？もっと可愛い驚き方とかないの？」

「うるさいなぁ。すみませんね！女子らしくなくて！」

堀「そんな拗ねんなよ…」

そう言って夏喜くんは頭をわしゃわしゃと撫でてきた。ダメだよ。こんな事されたら期待しちゃうじゃん。

夏喜くんは普段女子ともあまり関わらないしこんなこともしない。だからついつい期待しちゃうけど、期待はしちゃダメ。実際向こうにとってはなんでもないことなんだから。

「なんであの子振ったの？あの子、学年でも1番人気の子なのに～。」

堀「モテてるやつだろーと俺、興味ない。」

分かってることなのに、改めて聞くと凄い気分が下がってしまう。やっぱり誰とも付き合う気はないんだよなぁ。

あの子が付き合えないのに私が付き合えるわけがないんだから…

堀「ってかAお前部長だろ？早く鍵借りに行かなくていいのかよ？」

その言葉を聞いてさっきまでの落ち込みが消えてサーっと背中が凍る感覚がする。やばい。これは完全に遅刻だ。

「やばいやばい！行かなきゃ！じゃあね！夏喜くん！」

堀「ん、じゃ。まぁ後で部活で会うだろうけどな。」

私はダッシュで職員室に向かった。