31話 ページ32
岳斗side
『知っての通り、我々ブレイダーは魔隆と日々戦っている。
60年前にあったあの悲劇を繰り返さないよう、我々は人々を救う為に戦っているのだ。
ブレイダーが戦ってるのを見てブレイダーに憧れ、この試験に受けに来た者達も多いだろう。だが……ブレイダーはそう簡単になれるものではない。
戦うという事は、即ちいつだって死んでもおかしくないという事だ。生半可な実力や覚悟では、確実に魔隆に食われる。
実際、魔隆と戦って死んでいったブレイダーは何万人と居る。ブレイダーになるとはそういう事だ。わかったか？ 受験者諸君』
正直、その言葉を聞いて逃げ出したいと思った人は何人も居ただろう。
だが俺はその事は百も承知でここに居る。威圧感に押し潰されそうにはなりながらも、俺の決意は決して揺るがなかった。
『覚悟が無い弱者は当然落ちる。覚悟のある者だけがブレイダーとなるのだ。
この試験は他の場でも行われている。毎回受験してくる者達は各地の試験の受験者も含めて数万人は超えているが、その受験者の大半はほぼ脱落している。
この試験には覚悟と実力が試される。死ぬ覚悟で挑め、未来のブレイダー達よ！！ 』
覚悟と実力が試される……俺達はブレイダーになる為に毎日鍛えてきたんだ。
絶対に脱落なんてするものか、俺達はブレイダーになるしかないのだから。
『ここからは試験の説明をしよう。受験カードにはA〜Gのアルファベットが書かれている。そのアルファベットと同じ文字が書かれた扉へと進むのだ』
周りの扉が大きな音を立てて開き始める。
俺の受験カードを見ると、カードにはCと書かれていた。
「俺はCか」
「私はAだ。セシルちゃんは？ 」
「わ、私はEだよ」
「じゃあ、俺達はここで離れるってことになるのか」
「いや、俺達は離れねぇぜ？ 」
ニヤニヤと笑っている不良達は受験カードを見せびらかす。受験カードには全員Cと言うアルファベットが書かれていた。
「俺と同じ場所ってことか……」
「これって運命なのかもなぁ……なぁ？ 転校生」
運命なんかじゃない、きっと何か細工したんだろう。
だが、俺にはそんなのは関係ない。
「お兄ちゃん……大丈夫なの……？ 」
不安そうに真冬は俺にそう言う。不安そうな真冬を安心させるように頭に俺の手を乗せた。
「俺達は試験を受けに来た、だから大丈夫だ」
「お兄ちゃん……」
「兄妹愛って奴か？ 泣けるもんだなぁ……」
嘲笑う不良達を無視し、俺はCと書かれた扉へと向かった。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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