22話 ページ23
岳斗side
「このっ……！ ____がぁ！！ 」
薄暗い洞窟の中、両手両足に枷を付けられ、身動きも出来ない状態のまま、男達が暴行を加える。
なんだこいつら……なんで俺、暴力なんて振るわれてんだ……？
「____だ！！ 化け物に____だ！！！ 」
なんて言ってるんだ……？
肝心のとこが上手く聞き取れない……
「うぁぁぁぁぁぁ！！！！ 」
叫び声が聞こえ、周りを見てみると、他の子供達も大人達に暴力を振るわれていた。
その中には、あの黒髪の女の子もいた。
やめろ……なんでそんな事するんだよ……
あんなに苦しそうなのに……泣いてるのに……
その子達が何したって言うんだよ……
やめろ……やめろ……やめろ……！！
「やめてくれ！！！！ 」
そう叫ぶと、俺はハッと目が覚め、涙を流しながら左手が天を仰いでいた。
「……夢……？ 」
とても悲しい夢のようだった。だがどんな夢かはもう抜け落ちてしまっていた。
「なんだ……？ この天井……」
見たことのない天井、俺は何か違和感を感じて身を起こすが、腹部に激しい痛みが走る。
「____っ！？ 」
俺の体をよく見ると、灰色のTシャツは着ていたが、体と頭には包帯が巻かれており、右腕にはギブスが巻かれていた。
「な……なんだこれ……つーか、ここは……？ 」
辺りを見渡すと、近未来的な部屋の雰囲気に、近未来的な扉、そして近未来的なテーブル、ありとあらゆる物が近未来的だった。
「なんだここ……？ 」
見知らぬとこに居ることに戸惑っていると、家族と魔隆の事を思い出した。
「そうだ、真冬とソラは……！！ 」
ベッドから急いで降りるが、左足が地面についた途端、稲妻の様な衝撃が走り、そのまま地面に倒れこんだ。
「いっ……！ くっそ……！ 」
どうやら左足の骨も折れているようだった。
これじゃ歩けないと思っていると、壁に松葉杖があるのに気づき、頑張って松葉杖に手を伸ばし、やっとの思いで立ちあがった。
「ったく……ご丁寧に置いてあるもんだな……」
「ウィーン」と言う開閉音が扉の方から聞こえ、そちらの方を振り向くと、紫のジャージのような物を着た黒髪の人物が、そこに立っていた。
「起きたのね、岳斗」
「月見……俺の家族は、どうなったんだ」
「あなたの妹とあの猫は無事。でも……ご両親はもう……」
その言葉を聞いて俺は顔を俯かせた。
「俺があの時、ちゃんと真っ直ぐ家に帰ってたら……！！ 」
自分の不甲斐なさに腹を立て、松葉杖をグッと握りしめる。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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