同居人たち。 (ページ2)

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０２. ページ2

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事の始まりは2週間前のことだ。

『取り壊し……？』

「そうなの。
東京オリンピックがなんとやらで、
ここの土地を売ってほしいとかなんとか上の人たちに言われてしまってね……」

『……え、つまりほかの家を探さなければ行けない……ってことですか？』

「ごめんね。補償金は出るから少しだけは負担できるんだけど……」

とのことだった。

『は、はは……』

驚きすぎて顔が引きつってしまう。

いや、笑えるかあぁぁぁぁあああ！！！

なんで！？どうする！？！

引越し先は！？お金は！？契約は！？

少し出るからと言って私が負担する額は相当多いだろうし、家族になんて言えばいいのだろう。

あああ、無理だよう……

この先真っ暗だよ……

でもうじうじしてる時間も勿体ないよね。

そう思った私は、ありとあらゆる不動産屋を巡った

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「この時期に空いてる物件は限られてるので…」

『そうですよね……』

賃貸は大体2年契約のところが多い。

入学、就職、引越しシーズンでもなければ
空いてるところなど限られてて。

その中で私の第1優先、家賃が安いを考慮するともなれば、なかなかないのだ。

残り物には福きたるというが、どうやら家は別らしい。

「ここは駅チカですが……、」

『日が当たらなくて少し寒い……』

「南向きの部屋ですが、」

『お風呂とトイレは別でお願いします』

「お風呂トイレ別ですが、」

『ウォークインクローゼットが欲しいなあ……』

すみません！我儘ですみません！

だって女の子だもん！！！

服だってたくさんあるし、休日は日に当たりながらうとうとしながらお昼寝したいし、お風呂とトイレ別は問答無用だ！！

「……ともなれば、シェアハウスとかどうですか？」

『シェアハウス？』

「ええ。最近流行っているんですが、
リビング、トイレ、お風呂は共有ですが
きちんと個別の部屋があります。

そして何より、家賃を分け合うので安いです」

『おお……！』

シェアハウス……ありよりのありですね！！！

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