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＜神山side＞
気づかないわけない。
最近のしげはずっと様子がおかしかった。
仕事には全力で取り組みいつも通りを装っているが、
顔色は悪く、口数は減り
楽屋でもわざと1人になろうとする姿が見ていて苦しい。
限界を越えないと助けを求められないしげ。
下手に心配したところで不調を隠そうとするだけだから
そっと見守るのが暗黙の了解だった。
中間｢あいつ今日やばいな｣
しげが楽屋を出たのを確認して淳太が口を開く。
小瀧｢顔真っ青やな｣
藤井｢そろそろ限界ちゃう？｣
誰も口にしていなかったけれど、考えることは同じだ。
｢今日俺様子見てくるわ｣
桐山｢ほんま？ありがとう。なんかあったら言うて｣
�霤�｢じゃあ後は神ちゃんに任せて、俺らはいつも通りな？｣
そう言って連れて帰ったものの。
帰り道のコンビニで買った度数の高い酒を
これ美味しいねん、とか言いながら飲んでいる。
そのペースが異常なのは酒の弱い俺でもわかった。
｢飲むん早ない？｣
重岡｢そう？最近酒強なったんよ｣
｢ご飯減ってないし、ちゃんと水も飲みや｣
重岡｢大丈夫大丈夫。飯は残さず食うから｣
そう言うと、しげは逃げるように仕事の話をし始めた。
仕方ない。
しげが潰れてしまう前に本題に入らなければ。
相談を持ちかけたのはしげを呼ぶための口実だったが、
新曲の方向性で悩んでいるのも事実。
長年の相棒であり同じ楽曲制作を担当するメンバーの言葉は
考えこんで迷子になる俺の道標だった。
それなのに。
重岡｢…の方がいい気もするけど、、
俺ようわからんからみんなの意見も聞いてみて｣
なんやねんそれ。
俺はつまらない模範解答より、しげの意見が聞きたかった。
重岡大毅という人間の、気持ちが知りたかった。
いつものうるさいくらいに感情をぶつけてくるあいつは
どこにいったん。
｢どうしたん？｣
思わず口から零れた。
重岡｢何が？｣
｢何があったん？何に苦しんでるん？｣
重岡｢え、なんなん笑 神ちゃん酔ってる？｣
｢酔ってるんはしげやろ。いつもこんな飲まへんやん｣
重岡｢いつも通りやで。最近、ずっと。｣
しげの目から光が消える。
重岡｢自分が知らんだけやん。わからんやろ、俺の事なんて｣
自嘲気味に笑うと勢いよく立ち上がるしげ。
直後、部屋に鈍い音が響いた。
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夜光(プロフ) - みささん» コメントありがとうございます！励みになります！ゆっくりですが完結できるよう頑張ります(ง •̀_•́)ง (2022年5月16日 12時) (
レス) id: 4599a482ed (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです！更新待ってます！ (2022年5月14日 9時) (レス) id: 6097d6630f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜光 | 作成日時：2022年5月3日 1時
