44 ES編 Side凛 -お前の知らない物語- ページ44
「――リョウには感謝しねぇとな」
「りょう？」
「俺にさっきの曲教えたヤツ」
Aの手を引いて、そこそこ広めの見晴らしが良い公園へ。
夜の公園なんて滅多に来ないらしいAが大はしゃぎしていて、まだ雨水を含んでいる筈の土に足を取られないか少し心配だ。
でも、俺も楽しくなってきて『危ないから気をつけろよ』なんて言った言葉にも説得力がない。
大人でも遊べそうなサイズの遊具があったので、自然と足はそっちに向いた。
近くで見てみれば、そこそこ手の込んだ遊具らしい。何種類かの遊具をまとめてしまったような感じだ。
Aが水滴のついた遊具に足を乗せ、慎重に上り始めた。無意識に腕を伸ばしてその体を時々支えながら、無邪気で楽しげなAを一番上へと押し上げる。
「滑って落ちてくんなよー」
「気をつけますー！」
空との差なんて殆ど縮んでいないだろうそこで、楽しそうに星探しを始めたAを、遊具の下から眺める。
純粋に良い構図だし、綺麗な眺めだ。
それを考えるとスカートじゃなくてショートパンツで良かった、なんて思う。前者なら見上げられなかった。
遊具の手すりに寄り掛かっている姿を、ふと、どこかで見たような気がした。
今とは真逆の表情で、前にもどこかで、こんなふうに――
「――去年の学祭か」
「凛さん？ 今なにか仰いましたか？」
「ん？ いや。そこからの眺めって、ここからのと違うか？」
「そうですね。空が近くなったというよりは、空と一緒に見える景色が変わりますよ」
確かにそこなら建物の見える角度も変わるか。
俺のすぐ傍にあった、子どもなら手を繋いで二人で下りられそうな太めの滑り台を逆走して、Aよりもスムーズに一番上に辿り着いた。
するとすぐにAから、びっくりしたような顔で苦情が飛んでくる。
「凛さん!? 滑り台は滑る物です！ 駆け上がってくる物ではないですよ!?」
「ハッ！ お嬢様は知らない遊び方のひとつだろ？ 滑り台逆走なんて皆やってたって」
だって間違いなく、そういう遊び方をした跡、残ってたし。
少しだけ『やってません』『やってるって』なんてやりとりをしながら、Aの隣を陣取った。
そこから眺めた景色は、言われた通り。遊具の一番上は思ってたより高い位置にあった。
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Alice(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» ばりばりｗｗ でも私もそんなイメージです(;^ω^) 愛ゆえに…！！ (2014年9月13日 22時) (
レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - Aliceさん» 宗介は水泳が絡まないと、よくいる男子高校生、っというイメージなので、きっと下ネタばりばりいける派だろうと思って動いてもらった結果がコレになります。コスミの愛ゆえに歪めてしまいました。 (2014年9月13日 22時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - アイス…絶望的ですね…(´・ω・`) 宗介の誘導すごいｗ (2014年9月12日 15時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» うああすみませんm(__)m 消しときます(;´Д｀) (2014年9月12日 15時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - Aliceさん» 喜んで頂けてなによりです！ ですが、曲名はその通りなのですが、検索避けの為に曲名は晒さないでおいて頂けると嬉しいです。調べれば分かる程度に濁した意味がなくなってしまいますので……。 (2014年9月12日 14時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コスミ
| 作成日時：2014年7月17日 0時
