3 一年後 Side凛 ページ3
「それでこんな広いんですか。……あの、すみません。先にひとつお聞きしても」
「さっきのAのことかな？」
「はい……」
さっきのAは明らかにどこか怯えた様子だった。
実の父親に向けるような眼差しではないように思えたそれを、どうしても今聞いておきたかった。
彼も困ったように、だが躊躇うことなく話をしてくれた。
「私はAが小さい頃、Aが拾ってきた犬を、黙って保健所へ連れていったことがあるんだ。
幸い引き取り手が見付かったようだったが、私の行動が酷くショックだったようでね。
もし息子や娘が噛まれでもしたらと思っての行動だったが、今でも軽率だったと思っているよ。
……それ以来、怯えられてしまうんだ。
私の自業自得だよ。凛くんが気にすることはない」
乾いた笑いを放った表情は切なげで、少し心が痛くなった。
両手で頬を軽く叩き『さて！』表情は一変。にっこりと明るくなった。
「ある程度のことは清十郎から聞いている。
小さい頃から『一番』に興味のなかったAが『君の一番であり続けたい』というじゃないか。
どんな男なんだろうと思ってね、ただ純粋に会ってみたかった。それだけなんだ。
わざわざ1泊追加させてしまって申し訳ない、年寄りの我儘に付き合ってくれてどうもありがとう」
「いえ、そんな！ こちらこそ大事な家にお邪魔してしまって、すみません」
「なに。好きに使えと言ってある。気にしなくていい。
……直球勝負だ。いくつか質問するから5秒以内に答えてくれ。簡単にで構わない。
Aとは将来を考える仲か？ それとも、遊びか？」
「本気です。遊びじゃ、ありません」
「凛くんの将来の夢は？」
「競泳の、オリンピックの選手になることです」
「もし、なれなかったら？」
「っ！ 絶対に、なります。Aに支えて貰うんだから、なれないわけがありません」
「得意種目は違うのかもしれないが、清十郎とどっちが速い？」
「並んで泳いだことはありません。
でもつい最近あった大会で、去年出した御子柴先輩の大会記録は俺が上書きしました」
「Aにはどう支えて欲しいと思ってる？」
「俺は精神的にうたれ弱いので、くじけたときには……
ただ傍にいて欲しい、と思ってます。
……胃袋もAには鷲づかみされてるんで、出来ればそこも」
「最後の質問だ。
私に『君との交際は認めない』と言われたら、どうする？」
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Alice(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» ばりばりｗｗ でも私もそんなイメージです(;^ω^) 愛ゆえに…！！ (2014年9月13日 22時) (
レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - Aliceさん» 宗介は水泳が絡まないと、よくいる男子高校生、っというイメージなので、きっと下ネタばりばりいける派だろうと思って動いてもらった結果がコレになります。コスミの愛ゆえに歪めてしまいました。 (2014年9月13日 22時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - アイス…絶望的ですね…(´・ω・`) 宗介の誘導すごいｗ (2014年9月12日 15時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» うああすみませんm(__)m 消しときます(;´Д｀) (2014年9月12日 15時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - Aliceさん» 喜んで頂けてなによりです！ ですが、曲名はその通りなのですが、検索避けの為に曲名は晒さないでおいて頂けると嬉しいです。調べれば分かる程度に濁した意味がなくなってしまいますので……。 (2014年9月12日 14時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コスミ
| 作成日時：2014年7月17日 0時
