11 ES編 ページ11
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凛さんの『ごめん、誰。Aの友達？』から私の言葉を挟む隙もなく、伊集院さんの長そうな自己紹介が始まりましたので、クレープの残りを美味しく食べようと思って口をつけました。
校長先生のお話が長いように、権力のある方のお話は長いのです。
食べるモノがすべて無くなった頃、長そうなお話も終盤。
凛さんと私が恋仲であると知った伊集院さんは、悲しみや悔しさかなにかで一瞬表情を歪めました。
流石に『早く凛さんを返してください』とは言えず、でしたら、と切り出したその言葉に耳を傾けます。
「鮫柄を卒業後、私付きの執事になりませんこと？」
「――伊集院さん」
キレる、というのはきっと、こういうことなのでしょうね。
伊集院さんを呼ぶ声は、本当に自分の声なのか耳を疑うほどに静かで、加えて怒りで溢れていました。
浮かんだ言葉がそのまま、伊集院さんに向けて私の口から静かに向かっていきます。
「それはこの方が水泳部の部長だと、エースだとご存知の上で出したお話でしょうか。高い目標を掲げ、日々努力をしている方の明るい未来を否定する言葉に、私は聞こえたのですが」
「なっ――！」
「この方がそう受け取っていなくとも、私はそう受け取りました。……貴女の声は耳触りです。どうかお引き取りくださいますよう」
「〜〜っ!! ごめんあそばせ!!」
きぃ！ とスカートの裾をひるがえして伊集院さんは去って行きました。
随分静かになってしまった屋上は、中々賑やかさを取り戻しません。
「……Aってさ、怒ると結構怖いんだな」
「そうですか？」
「初めてその場に遭遇したから……怖いというよりは、驚いたのほうが合ってるな」
「あら、それは驚かせてしまい申し訳ありません」
「怒らせないようにも努力するよ。――それで、具合はどう？」
気になる模擬店は沢山あるけれど、今はまだちょっと具合が良くないので、ゆっくりしていたい。
その思いを告げると、分かったよ、と優しい声が降ってきました。
「――ただ、ごめん。場所変えていいか？」
「そうですねぇ」
視線が集まってきてしまいましたので、結局凛さんと一緒に保健室に行きました。
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bianca(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» やはりそうでしたか！お返事ありがとうございました。 (2014年11月15日 11時) (
レス) id: 59896345eb (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - biancaさん» そうですね、クロスオーバーさせております。別作品で箱根の狼さんを書き始める前に、相互ネタ仕込みしたかったので。 (2014年11月13日 16時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
bianca(プロフ) - 32にでているあらきたさんとは弱虫ペダルの荒北さんでしょうか？？夢のコラボ！ですね＠ 'ェ' ＠ (2014年11月13日 0時) (レス) id: 59896345eb (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - コスミ＠終わらない夏さん» 軽音だったんですか！羨ましいです〜(≧◇≦) このクオリティで没案…だと…！？ すごく凛ちゃんだなぁと思って浸りながら読みました(*ﾉωﾉ) モモくんのクワガタへの愛がすごいですよねｗ 愛しの相手にはぴゅんすけをプレゼント！！ですからねｗｗ (2014年9月22日 16時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
コスミ＠終わらない夏(プロフ) - さくら大好きさん» 妹（姉）がいる設定は公式であるのに、まったく影が見えないのですが多分姉大好きっ子だと思うんですよね……。凛ちゃんが二期からめっきりツッコミ係のギャグ要員化しているので、そこを活かせればなぁなんて思っております。応援ありがとうございます！ (2014年9月22日 10時) (レス) id: a3fcdb67fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コスミ
| 作成日時：2014年9月12日 14時
