……。【参】

性懲りもなく ページ16

▷万次郎◁





「ケンチン、Aってなんか好きな場所とかあるかな」

「なンだよ急に……オレが知ってると思ってんのか」

「思ってない。てか思ってたら、なんで知ってんだよってなる」

「だろうな」

「今度どっか連れてってあげてぇんだ」

「ははっ、まぁそれもイイかもな」





♪〜





「場地だ。なんだよ場地、なんか用？」

〈あー……なんか、Aまた連れ回されてンけど〉

「……あ？」





先を歩いていたケンチンが、「どうした？」と振り返る。





「また半間か？」

〈いや、イザナ〉





は？あの野郎……性懲りもなくまたAに近づいてんのか。





「チッ……どこにいた？」

〈えーっと……千冬、ここどこ？あ、＿＿＿だって〉

「すぐ行く。ケンチン！ちょっとオレ行ってくる！」

「え、どこにだよ……ってオイ、マイキー！！」





近くで良かった。

アイツ何するかわかんねぇし…A泣くんじゃなぇかな……。

早く行かなきゃ。





〈おかけになった電話番号はお出になりま＿＿〉

「チッ」





イザナもAも、やっぱり出ねぇか……。





_

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