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『お待たせしたのです。すみません。』
「ぁ、いや、大丈夫ですよ。」
少し息を切らしながら、剣持さんに声をかけます。時刻は16：20、待ち合わせを少し過ぎてしまったのです。剣持さんはココアを飲みながら待っていたようで、手にはココアの缶が握られていました。
『どこか、行きたいところありますか？』
何も決めていないわけではないけど、何でもかんでも決めるのは良くないので一応聞くのです。
「どこでも大丈夫ですよ。…時間は、いつぐらいまで大丈夫なんですか？」
『えと、いつもは5時までなのですが…剣持さんと二人でお話ししたいから、とお願いしたら７時まで許可を貰えたのです。』
やけに嬉しそうなお母様の顔が浮かぶのです。何か誤解していたようですが訂正はせずにきました。
ではこっちに、と言って包帯が巻かれた手を引きました。その時、剣持さんの顔がぼっと赤くなって、《−128》が《−115》になったのです。
少し歩いてついたのは、公園でした。大きな公園で、トイレの裏にちょっとした丘があるのです。そこからの景色がなかなか好きで、私は良く本社からの帰りに立ち寄るのです。
剣持さんの手を握ったまま慣れたように舗装されていない斜面を進んでいきます。次第にそれは緩やかになって、一面に銀杏が敷き詰められた場所が見えました。
この辺りは夏には虫だらけになるのですが、春には桜、秋には銀杏の絨毯ができるのです。
「きれいですね。銀杏、好きなの？」
剣持さんが繋いでいない方の手で顔をパタパタと仰ぎながら話しかけてきます。道中会話はほぼなかったので、少し驚きました。会話がうまくできないのも、嫌われる要因なのかもしれません。
『はい。すごいのです、こんなに綺麗なのに銀杏は花じゃないのですよ。』
歩みを止めて、手を離して銀杏の絨毯から少し銀杏を掬い上げました。そのまま剣持さんの方を向くと、綺麗な薄い緑色の目と目が合いました。
先程の赤い顔とは打って変わってすんと真顔になっている剣持さん。
私の真似をするように、銀杏を一掬いしました。
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うに - かわいいです！！更新頑張って下さい！！ (2022年7月10日 12時) (
レス) id: 0102290343 (このIDを非表示/違反報告)
零人 - 待ってかわいい、、、ヤバイ、、かわいい、、、かわいい、、んん、、、、、僕もロリコンになりs(( 、、、、、冗談ですから！！更新無理せず頑張ってください！応援してます！ (2022年3月22日 20時) (レス) @page9 id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)
千聖?(プロフ) - みやさん» コメントありがとうございます！ないなりに文才を雑巾みたいに絞って出しているのですごく励みになります！ (2022年3月8日 1時) (レス) id: 2ffe4fbcf0 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - めっちゃ好きです…！先が読めるような読めないようなドキドキが楽しいです！ (2022年3月8日 1時) (レス) id: 188356117d (このIDを非表示/違反報告)
shionn0611(プロフ) - 千聖?さん» 可愛いですね (2022年3月7日 17時) (レス) id: 0c3f6bd7a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千聖? x他1人 | 作成日時：2022年3月2日 18時
