・ ページ25
・
あれから事は収まりとにかく今日は遅いため一泊していくようにという所で浦田さんに決着をつけられた
坂田はあの後姿を見せることなくAの様子を見てくると言ってそのまま執務室から出ていっていた
『お前だってアイツのこと好きなんやろ?でも気持ちを犠牲にして同じようにAの存在を全否定するような馬鹿なマネはやめろ!!』
胸が痛くて、笑うと花が咲いて、天気が晴れたかのように太陽のような光が差した。そんな気持ちにも気付かない振りを利用して冷淡さを自分の中で作り上げた
けれどそれをやって理解したことはただ単に目の前の現実から逃げているということだけだった
仲間をバラバラなんかにするつもりなんかなかった。自分だけが犠牲になってみんなと笑いあって欲しくて彼女からいっそ嫌われてしまいたかった
こんなひねくれた性格を持つ“俺”にも偽って振舞っていた“僕”にも君は意識してくれていたことに対して内心罪悪感だけが余韻として残った
夜の常闇が辺りを包む中、君は月光に照らされて綺麗な表情で眠り続けていた。普段の大人びた顔よりも幼さが見えている
形のいい唇からは安定した呼吸が出来ていて顔色も少し青白さは残るものの体調は少しずつ回復しているようだった
「ごめんね」
小さな手に自分の手を重ねて冷えた彼女の手の甲に熱を少しずつ加えていく。
この目から涙を零したのは色んな意味を込めたもの。嬉しさで瞳を細めて落ちゆく水滴が見たかった、俺が見たかった涙は悲しみで色をなくした涙なんかじゃない
ここに居座って思い耽ってちゃダメだと思い最後に長くて触り心地の良い黒髪を撫でてその場を立ち上がった
「…天宮様?」
・
247人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます!何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然!バイト〜〜〜頑張れ!!!!!(元気玉)いつでも待ってるよ(イケウ``ォ) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ!ありがとねー!!今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて! (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり!!!!作品面白いね。読んでて楽しいよ!!更新頑張って! (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜紅茶 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/
作成日時:2019年6月28日 15時