ガラスの花に麗しいキスを３【歌い手】

第十六章【純真と月】 ページ21

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純真

心にけがれのないこと。邪心がなく清らかなこと。また、そのさま。




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『Aが倒れた』



そんなシンプルな一言の知らせを受け取ってから俺はいつの間にか頭が真っ白になって仕事を投げ出しすぐさまうらさんの屋敷に向かった

Aが倒れるくらいのことが何かあったんやろうか。

俺は執務室のドアを開けてうらさんが背もたれ付きの椅子に腰をかけ薬品の資料を見通している机にバンっと手を叩いた


「坂田、早かったな」

「そんなことよりAは無事なんか！」

「熱だよ。2、3日安静にすればすぐに治る」


働きすぎと情緒不安定なのが重なったと説明されとりあえずは落ち着いた

そして無言の後に「なぁ坂田」と次は俺に質問が来る番だった。うらさんは眼鏡をかけ、俺に視線を移さずに口を開いた



「パールラインにいた時にお前こう言ったよな。“トラウマや過去のレッテルを受け止めきれるか”って」

「……」

「その時や今のお前だって目とか姿勢は今までに興味を示さなかったやつが見せる顔じゃなかった。そこで単刀直入に聞く」



うらさんは資料から目線を落として俺を促すように目を真っ直ぐこちらに向けて言葉ではっきりと言い放った




「お前はあの一夜で何を見たんだ？」






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泡沫の夢と今日も眠る【snr】


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