Demons Lock【志麻】

sugar×12 ページ13

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僅かな光が目に当たり瞼に力を少しずつ入れぼやけた視界で起き上がった

この前の状態よりかはまだ楽だけど久々に流した涙のせいで別の気怠さが身体に対しておもりのように足されていた

辺りは真っ暗でカーテンを閉め忘れてたからなのか月明かりが一筋光を差していてどうやら私はそれに起こされたらしい。

溜息をつきながら寝返りを打つとふと何か紙のようなものが耳元に当たった

私は無意識にそれを手に取って内容に目を通すと簡単に『出かけてくる』というシンプルな一文がメモに書かれていた

…本当にアイツは化け物だった。改めて恐怖という感覚を植え付けられた



『行動に移す勇気がないからとか適当な理由をこじつけて正当化しようとしてるお前もアイツらと同類のクズや』



けれど志麻の言葉を否定することが出来なかった。

性格に難があったり言葉の言い回しに対してはウザったいと思ったけどあまりにも真っ直ぐすぎる言葉には自分にとっての咎めのように聞こえた

まだ面と出会って日が浅いというのに何でもかんでも自分の弱点を知ってるかのように振舞って

私はそんなことを認めたくないからって強がって反発して挙句の果てにはこんな始末。



(…素直で、いたかった)



自分の存在が素直でいられれば変わったりしてたのかなって。

今を生きたい、なんて心から思えて自分の言葉に出せたのかな。



(シャワー浴びよ)



涙の跡を消すためにお風呂場に向かって今日の後悔を流して忘れてしまおう。



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