素敵な恋の見つけ方 -2-

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翌朝………

いつもより少し早く家を出る
昨日の今日で玉森くんに会いたくない

(玉森くんは何も悪くないけど…)

今顔を合わせたら"好き"という気持ちが
抑えられなくなりそうで…………

音を立てないようにそっと部屋を出た

「…………この時間だとやっぱ空いてるな」

早い時間だからか周りも人はまばらだ

「そうですね！早起きした甲斐があった！」

「？！………えっ？！あっ…………………なんで？」

一瞬幻かと思った……
私の独り言に答える先には玉森くん………

「Aさんならこの時間に出るかなって」

「……………/////」

正直、嬉しい気持ちと
それを押さえつけようとする気持ちで
グチャグチャになる

「…………Aさん？」

私の名前を呼んで覗き込む顔も
心臓がドキドキと音を立てて
見ることが出来ない

「Aさーん………なんで、何も言わないの？怒ってる？」

「………怒ってない……ごめんっ、今日 別々に行きたい」

玉森くんから逃げるように女性専用車両に
駆け込んだ

(何やってんだ……私)

今まで好きな人が出来たらどうしてたっけ？
いつも好きな人が出来ない出来ないって
わめいていて……
普通に接するってどんな風だっけ………
考え事をしているとすぐに駅に着いてしまった
隣の車両から降りた玉森くんが前に見える
追いつかないようにゆっくり歩いて会社に向かうと
前を歩く玉森くんはあっという間に
女子社員に囲まれていた

「玉森くんおはよ！」
「今日は、ランチ付き合ってくれる？」
「こないだの飲み会、またやるから来ない？」


そこには私の知らない玉森くんがいて
ニコニコしていて嫌な顔ひとつ見せない

(あぁ………私、何も見えてなかったんだな…)

トボトボと歩きながらエレベーターに乗り込んで
自分のオフィスへと向かった
デスクに座ると早速昨日の仕事の続きを始める
仕事をしているときは考えなくて済む

少し経つとそれぞれが出勤してきて

「Aちゃん、早いねー！」
「Aちゃん、この時間から居てくれると助かるよ」
「Aちゃん、朝から張り切ってるねー」

みんなが声をかけてくれる
そのうちさくらも出勤してきてすぐに目があった

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