白雪姫と7人の恋人たち 1 (ページ15)

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シャワーを浴びて
早いうちに荷ほどきの続きをやってしまおうと
髪の毛をまとめるクリップを探すものの
部屋のどこにもない………

「あっ………キッチンだ………」

料理をした時にまとめた髪の毛

2階まで降りるのは少し面倒だと思いながら
部屋のドアを開ける

静まり返った廊下をそっと通って
階段で2階へと降りた

食堂に向かおうとすると
キッチンから漏れる光………

「あれっ？電気消し忘れかな？」

そっとのぞくと玉森さんが一人で食事をしていた

「………こっ、こんばんは」

緊張のせいでぎこちない挨拶になる

「………ビックリしたー…………あっ、こんばんは………Aちゃん………だったよね？こんな遅くにどうしたの？」

触っていた携帯を閉じて玉森さんが顔を上げる

「髪の毛をまとめるクリップ、キッチンに忘れちゃって……」

案の定、机の上に置きっ放しにしていた
クリップを取ろうとするも
食事している玉森さんの奥にあって取りづらい…

「あっ、これ？」

「そうです……食事中にごめんなさい……」

お礼を言って立ち去ろうとすると

「待って！ちょっと付き合ってくれない？」

玉森さんはチョンチョンと隣の席を指差して
笑った………