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「俺、今でも時々あの店行くよ!」
「ほんとですか?私、全然行ってないです」
お店に入ると見覚えのある顔が………
「………やっぱりいたか………」
「おっ!珍しい2人じゃない?」
「………北山さん?」
「Aちゃん、ごめん……この店、最近 北山とよく飲みに来てて まさかとは思ったんだけど…」
「全然大丈夫ですよ!せっかくだから3人で飲みません?」
こうして偶然にも3人で食事することに……
「でも、玉に限ってそれはあり得なくない?」
「私もそう思ってたんですけど……ほぼ毎日ですよ?営業部、今 暇なんですよね?」
「うーん………本当に残業してるとか?」
私と藤ヶ谷さんの会話に割り込むように
北山さんがつぶやいた
『浮気でもしてんじゃないの?』
「……………………」
「北山……そう言うこと言うなよ。玉に限ってそれはないって」
黙り込んだ私をかばうように
藤ヶ谷さんが言い放った
「言い切れんの?同棲始めた途端帰ってこないとか怪しすぎるだろ」
「お前と一緒にするなって。玉とAちゃんは違う」
険悪な雰囲気になってしまった……
この空気を何とかしようと
頭をフル回転させるけど
うまい言葉が見つからない
「………ごめんなさい。こんな相談……」
「いや、Aちゃんは悪くないよ。そろそろ帰ろっか」
結局そのままお開きになってしまって……
「じゃあ北山、Aちゃんお願いね」
「おう」
方向が同じなので
私と北山さんはタクシーで
藤ヶ谷さんは電車で帰ることにした
「2人でタクシー乗るの久しぶりですね!」
「初めて会った時以来?」
「ふふふっ!あの時、私 合コン帰りだったんですよ!人生最後の合コンって決めてて」
「そうなの?友達と飲んでたって言ってなかった?」
「よく覚えてますね!そうです、最後の合コン全然ダメでその後友達と飲んで…」
「俺は、仕事帰りだった……残業続きで結構キツくて…家帰っても誰もいないし……だからあの日、Aちゃんと帰れて楽しかったんだよね」
「なんか……改めて話すと照れますね……///」
「……さっきの事……ごめん……俺の過去とAちゃん達は違うって分かってるのについ………」
「いえ………全然大丈夫ですっ!そんな…謝らないで下さいっ!私もちょっと疑っちゃってる部分あって……玉森くんに限ってそんな事ないって思いたいけど……帰りが遅いとやっぱり不安になったりして……」
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作者名:ゆり | 作成日時:2019年4月29日 16時