金魚鉢。 (ページ16)

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１６─JMN side─ ページ16

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案の定、しばらく海外を飛び回る間に
あの子の事で傷付いた心にはカサブタが
出来たみたい。

しばらく気まずかったテヒョンアとも、
今ではすっかり普通になった。

そして、あれ以来初めて日本に来た俺達。
理由は日本の大型歌番組に出させて
貰うことになったから。

スタッフから聞くと、かなりの長寿番組で
日本のアーティスト達もたくさん出るみたい。

もっと日本の人達に僕達を知って
貰えるチャンスでもあるこの機会、
頑張らなきゃと皆気合い充分だ。

そんなこんなでリハの入れ替わりの時、
少し先にスタジオに入って前のグループの
リハを見学をさせて貰っていた時、

JK『あの人達日本のアイドルですって！』
JN『僕達と同じ７人組かぁー！』
HS『ポップな歌だね～♪』

なんて各々話しながら見てたんだけど、

いつもなら１番お喋りしたりリズムに
ノって遊んだりしているテヒョンアの
様子が少し変で。

「どうしたのテヒョンア、緊張してるの？」

TH『...あぁ、うん、そう。』

なんてぼんやりとした返事しか
返ってこなくて。

でも、よくよくテヒョンアの視線を
追っていくと１人の男の人をずっと
追って居るように見える。

その人は、

色白で重めの黒髪が印象的で
歌声は別に普通だけど、、

テヒョンア知ってる人なのかな？

この時はその位にしか思わなかったんだ。

／
ＢＴＳさんお願いしまーす！！
＼

NJ『トゥーセッ！』
『『『防弾少年団でーす！』』』

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リハーサルを終えて楽屋で
メイクを始めた俺達。

メイクヌナ
『あれ？Ｖさんが見当たらないんだけど。』
「あ、トイレかも！僕探してきましょうか？」
メイクヌナ
『え、良いんですか？助かりますー！』

自分のメイクを終えて、テレビ局の
スタッフさんにテヒョンア見なかったか
聞きながら歩いていると、
非常口らしい所のドアから外に行く
テヒョンアと男の人の後ろ姿が見えて。

あんな所で何してるんだ？って思って
ドアに近付いてみたら声が聞こえてきたんだ。

TH『..Aって女知ってますよね？』
男『...何や？お前も客か何かなん？』

えっ、なんでAちゃんの話なんか...

久しぶりに聞いた彼女の名前に、

話も聞きたくないってのに身体が動かない。

そして知ってしまった彼女の事実...

この男の正体と想い...

次の瞬間、俺は勢いよくドアを開けていた。