スカートでもバク転させて！２ (ページ23)

今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:93,708 hit

・ページ23

《長尾》

グループができてからはこうやって各々の仕事が決まったらグループLINEで報告するようになった。

長尾「ほんまみっちーAちゃんラブやな」

道枝「やめろ俺の気持ちをラブとか簡単に言うな

ってか長尾が塩すぎるんやろ！」

え、そうかな？

高橋「確かに、お前昔そんなんちゃうかったよな。Aちゃんに対して」

道枝「うん、どっかで変わった」

長尾「そんなターニングポイントないよ(笑)」

ウソ。ほんまはある。

誰にも言ったことないし、きっとAちゃんはもう忘れてるんちゃうかな

でも僕はずっと、忘れたことない。

ーーーー2年前ーー

『ちょっと長尾くん！ほんまにフリ覚えてきたん？全っ然体に入ってないよ！？
前立たせてもらうんやからそれなりに仕上げな周りに迷惑かけるよ！？』

長尾「はい、すいません！」

ダンスの稽古中みんなの前で振付師さんから怒られる

何回目かの舞台で僕は、色んな先輩を差し置いて
前のポジションで踊ることになった

徐々に前に移動していた最初のうちは、
素直に嬉しかったし、モチベーションにもなった

けど、

前に出てくれば出てくるほどわかる、

自分の実力のなさ。

なんで僕より踊れて、歌える先輩じゃないんやろう。

なんで俺なんやろう。

ひたすら思った。

自覚なんかあるわけなかった。