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EP..10 ページ10

飯も食って風呂にも入って。
ケーキの前に二人して向き合ってなぜか、正座
テグナは、もちろん上半身裸だ。
またシャツが破れたら大変だし。

「では…」

「お、お願いします」

テグナは目を瞑ると膝に置いた手をぎゅっと握った

-ベキ、メキ…メキッ-

バサッ

少し痛そうな音がした後に
真っ黒で綺麗な羽根がテグナの背中から広がった

「わ……きれ、い…」

「…綺麗?」

「うん!すごく綺麗…」

テグナは凄く不思議そうな顔をした後にふっと、頬を緩めた

「触っても、いい…ハギョナなら…」

「本当!?」

こくっとテグナがうなづいたのを見て
そっと手を伸ばす
指先に触れた瞬間、ふわりとした感覚
柔らかくて暖かい…

テグナはなにも言わないで好きな様にさせてくれてる

「そろそろ、いい?」
「あ、うん!」
暫くもふもふを堪能してたらテグナが飽きたのか羽根をピクリと動かした


またメキメキ痛そうな音がして羽根がテグナの背中から消えた…

「背中見せて!!」

「え、?うん…?」

あのでっかい羽根がこんな綺麗な背中のどこに…

「ハ、ハギョナ…くすぐ、たい」
「あごめん」

「ん。ケーキたべよ」

「うん!」

服着てケーキを用意するテグナは本当に普通の人間と何も変わらない。
意外と吸血鬼だとか…そう言うのって俺たち人間の中に紛れてるもんなのかな…?

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作者名:p663 | 作成日時:2017年8月22日 23時

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