短編入れ (ページ4)

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いじめられっ子ページ4

「おはようテグナ～！！」

また、お前か
朝から、帰るまでずっと俺にひっついてくるチャハギョン
どんだけ嫌な顔をしても、悪態ついても犬みたいにずっと俺にくっついてくる

理由は、俺にあるけど…

クラスメイトに虐められてたハギョンを助けた、その次の日から拾われた子犬みたいに俺にずっとくっついてくるようになった
勿論、最初は休みの日に2人で出かけるようになったり
昼飯一緒に食うとかはした。

「でね！昨日はヒョギがさ、」
ずっと喋り続けて疲れないのか
返事だってろくにしてないのに1人で喋り続ける
こいつの口から出てくるのはいつも俺以外の奴らの名前ばかり
ダンススクールの仲間らしいが俺に面識のない奴らの話をされてもつまらないだけだ

「あ！！そうそう！ジェファナも今度テグナに会いたいって…「うるさい」

「へ…？」

「煩いんだよ毎日毎日…俺につきまとうな」

「ごめん、そんなつもり…でも、俺…」

慌てて俺の手首を掴んで涙目で俺を見つめる
無性に、イラつく

「なんだよ」

「俺、ただテグナと一緒にいたくて…」

「は、？なんだよそれ」

「俺、友達いなくて…テグナが助けてくれたのすごくうれしくてだから、！」

友達がいない？学校だけだろ
毎日、毎日俺には知らない奴らの話を繰り返し馬鹿みたいに笑顔で…話してくるくせに

「ウザイよ、お前」

「てぐ…」
俺の手首を掴むハギョンの力が強くなる

「離せ…っ」

バシッ、

「っ、！！」

思いっきり手を振り払ったら頬に俺の手が当たってハギョンは自分の頬を押さえた

「……ごめん」

「テグナは…悪くないよ、ごめんなもう話しかけないから、じゃぁ…っ、」

「…」

ハギョナは目に涙を溜めて無理矢理笑顔見せると逃げるように走っていった

次の日からハギョンは俺の前に現れなくなった
学校に着いて靴を履き替える前には必ず俺の名前を呼んで駆け寄ってきてたのに

『テグナ！およう！』

朝から煩かった声が聞こえなくなって清々する。

普通に授業を受けて、
普通に昼飯を食べて
帰りの時間になって…

何日経っても本当に俺の前に現れなかった

「…、」

来るな、と言ったのは俺だ
なのに…どうして、だろう
何かが足りない

「おい、またハギョン捕まえたってさ」
「マジで！俺も行こっと」

ケラケラと嘲笑う声と走っていく音

また、虐められてたのか彼奴は

さっき話してた奴らの走っていった方に身体を向ける

「はぁ…」

深く、ため息をついて走り出した