短編入れ (ページ24)

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すぐ拗ねる君ページ24

「ハギョニ、これチケット」

「…要らない」

Last kissのチケットを、ミュージカルが始まる前からハギョンが欲しがってたから貰ってきてやって帰ってからすぐに手渡してやったのに

「…は？」

チケットをちらっと見た瞬間にふいっと顔をそらした

「ハギョニが欲しいって言ったんだろ？」

「もう要らない」

「……」

珍しく本気で機嫌悪そうなハギョニは顔をそらしたままむすっとしてる
俺、なんかしたっけ？
寧ろちゃんとチケット貰ってきてやったのにこんな態度取られるなんて腹立つ

「ハギョニのためにわざわざ貰ってきたんだからな」

つい、言葉も強くなるけどハギョニもなかなか頑固なやつだからこのまま喧嘩になったら面倒くさいっちゃ、めんどくさい。

「なに怒ってんだ」

「怒ってないし」

「じゃぁそんな態度取るな」

「……」

はぁ…、自然と漏れた大きな溜息をそのままにソファーから立ち上がるとぐいっとシャツを引っ張られる

「なんだよ」

「Twitterでみた」

「何を」

「ミュージカルの一番面」

ああ、広告代わりのあれか

「だからもう見ない」
「はぁ？」

いい加減、本当にイラッとしてきた。

「お前さ、いい加減にしろよ。要らないなら他の奴にやるからいい」

声を荒げてシャツを握る手を振りほどいてからハギョニを睨みつけてやろうと顔を見て見たら
ウルウルと目を潤ませて唇を噛み締めていた

「え…、いや…何…泣くな、おい…」
ハギョニの、今にも泣き出しそうな顔を見たら怒りがすっと収まってまた、隣に座り込む

「テグニ…、キスシーン楽しそうだったし…っ、前より上手になってた！！…ゔぅ～…」

「…お前もミュージカルのキスシーンあっただろ？」

ついに泣き出したハギョンの背中をそっと撫でる

「テグニがキスしてるのはやだぁっ…しかも上手だったもん…」

相手の人も練習したからだっ、なんて言ってぼろぼろと涙をこぼし始めたハギョニを仕方なく抱き寄せた

「それくらいで泣くな」

「テグニのせい！」

「バカだなお前は」

少し体を離して頬に手を添えて唇を重ねた

「ん…っ」

「キスが上手くなったのはお前と沢山してるからだろ」

濡れた目を大きく見開いてら顔を真っ赤にしてから顔を隠すようにぎゅぅ、っと俺に抱きついた
これで少しは機嫌良くなるか？
拗ねると人一番面倒くさいけど誰よりも可愛い、なんて…思う俺は末期だな

(ちゃんと見に来いよ
(…やだ、
(はぁ…まったく…