隣 人 さ ん ≪ Kei.I ≫

隣人21. デート当日 ページ21

翌日＿＿＿





嫌な日といえば、すぐにやってきて。

…デート当日の朝を迎えてしまった。



目覚まし時計で時間を確認すると…7時。





ゆっくりとベッドから起き上がって、洗面所へと向かう。

そして顔を洗って歯を磨いて髪を少しだけ整えた。





『朝食は…パンでいっか』


そう呟きながら冷凍庫から食パンを取り出して、

ストーブに入れて熱をセットする。




その間に牛乳を入れたり、

ヨーグルトを作ったり…少しだけ女子力の高いことをしてみる。






そして出来上がった朝食を自分の机の上に並べた。

現時点で…時計は7時半。



ぱぱっと朝食を食べて、

キッチンで綺麗に洗い物を済ませる。






そんな私は小走りでメイク台へと向かう。

せっかくデートだし…可愛くしていきたいな。




とりあえず…下地とコンシーラーとアイシャドウと潤いリップと。

いつもは使わないようなお洒落なメイクを取り出す。





『いつもより可愛くしてみよっと』


そう呟いて少しだけ可愛くメイクをしてみる。



出来上がった顔を鏡で見てみるとまるで別人。

いつものナチュラルメイクよりよっぽど可愛かった。




そしていつも通り、髪をゆるく巻いた。





メイクと髪をセットし終えると、

普段使わないようなお洒落な鞄を取り出して。



その中に財布やらメイクポーチやらハンカチやら。

必要なものを出来るだけ詰め込んだ。






『あとは…洋服か』


そう呟いてクローゼットを開ける。

中には…あまりお洒落ではない服ばかり。



でも…もしものためにと取っておいたワンピース。

そのワンピースをクローゼットの奥から取り出した。





白がレースの可愛いワンピース。

可愛い子だけが着るような服。



少し抵抗はあったが、お洒落な服はこれぐらいしかないわけで。

何とかの思いでワンピースを着る。




そして…鏡の自分を再確認。






『ちょっと丈短いかなぁ』


そんなことを呟きながらもこの服を着ていくことに決めた。


ふと…時計を見れば8時45分を指していて。








もうそろそろ伊野尾くんが迎えに来るかな。









そんなことを思いながらわくわくしていた。

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