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あつい……。
もう夏か…。
春は色々あった。
審神者になったかと思えばいきなり殺されかけて。
でも、私の居場所がやっと出来たようで嬉しかった。
ただ1つ、気がかりな事が。
私は右手の包帯を取る。
右手の刺し傷がすっかり塞がっていることだ。
膝裏の傷だって浅くは無いと言われていたのに、1晩眠れば歩けるまでに回復していた。
何故こんなに治りが早いのだろうか。
ここに来る前は怪我なんてかすり傷ぐらいしか無かったから分からなかった。
これは異常だ。
明らかに人間の治癒力ではない。
この髪色といい、一体私の親は何なのか。
私は何なのか。
今はまだ分からない。
でも、今は彼らに気持ち悪がられないよう隠しておこう。
私は包帯を巻き直した。

「主さん!!!」

乱が勢いよく襖を開ける。
その音で寝ていた鶴丸が飛び起きる。

「洋服買いに行こ!!」

ああそうだ。
以前乱と約束していたな。

「ええ。行きましょうか。」
「ちょっとまて……。俺まだねむ……」
「鶴丸の監視なんかもういらないって!行こ、主さん!」
「あ、洋服持ってないのですが…。」
「大丈夫!僕がかっわいいの貸してあげる!」

……何故ここの刀剣男士たちは洋服を持ってるのか。
とりあえず私は鶴丸を置いて乱の部屋へ行く。

「ま、まてぇ………。 」

______

乱に白の肩出しワンピースと白の厚底サンダル、カンカン帽を貸してもらった。
あと、日焼け止めも塗ってもらった。

「うん!主さん可愛い!」
「ど、どうも。」

こうも素直に褒められると何だか照れるな…。

「ね、主さんはどこで服買ってたの?」
「しまむらです。」
「しまむら!?」
「低コストでそれなりにいい服を手に入れられるのでオススメですよ。」

それを聞くと乱は一瞬固まり、私の腕を掴んで言う。

「よし、じゃあ今日はブランド物を買いに行こう!!」

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作者名:桜花 | 作成日時:2020年4月24日 0時

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