白き鶴からの贈り物【刀剣乱舞】 (ページ4)

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「くうっ……！！」

くそ、霊力の消耗が激しい…。
どんどん体力が削がれていく。
だが、彼…今剣はこれを十数年も受けていたのだ。
私が耐えなくてどうする。
鶴丸は、私を力いっぱいに引っ張る。

ブチンっ！！

鶴丸と私は後ろに倒れる。
鎖を持ったままだが、どうやらちぎれたら効果は無くなるらしい。

「まずは1本…ですね。」
「あんた、汗が凄いぞ。」
「平気です。それより続きを。」
「…ああ。」

私たちは次々に鎖を引きちぎっていく。

＿＿＿＿＿＿＿

「はあ……はあ………。」

全部取れた…。
今剣は床に倒れており、鶴丸がそれにかけよる。

「今剣！大丈夫か！しっかりしろ！！！」

助けられたかしら…。
あ、マズい…。
私の目の前はぐらつき、真っ暗になる。

＿＿＿＿

「…。」

目を覚ますと、知らない和室にいた。

「やっと起きたか。」

鶴丸がこちらを覗く。

「あんた、3日寝てたんだぜ？まあ、あれを何本も取ったから霊力不足になるのは当然だけどな。」
「それより、今剣は？」
「まだ起きねえよ。霊力の回復は人間より早いとはいえ、早くても1年ぐらいだ。」
「そんな！」

私は飛び起きた。

「今剣の部屋はどちらですか？」
「何しに行く気だ？」
「彼に私の霊力を注ぎ込みます。」
「無茶だ。あんた、まだ全回復したわけじゃねぇんだぞ。」

確かにそうだけど…。

「大体、他人に霊力を与える時は体が他の霊力が入ってくるのを無意識に拒むから、一定の抵抗力を超える霊力を与えなければいけないんだ。例えるなら、瓶の口と蓋に強い磁石がついていて、水を入れる為に片手で蓋が口に戻らないよう抑え続けなければいけないんだ。いくら膨大な霊力を持つあんたとはいえ、本調子じゃなけりゃどこまで持つか分からない。」
「大丈夫です。自分に限界が来そうであれば止めますから、場所を。」
「はあ……ったく。じゃあまず1度俺に霊力を注ぎ込め。そしたら少しは大変さが分かるだろ。」

私は言われた通り鶴丸に自分の霊力を流し込む。
しかし……

「あの、普通にいけるんですが。」
「………。」

簡単に霊力が流れていく。
鶴丸も驚いた様子だった。

「…まあ、審神者は特別なのかもしれねえな。しょうがねえ、案内してやる。」
「ありがとうございます。」
「その代わり、もし倒れても放置するからな。」

私は鶴丸の後を着いて行った。