真似事 “green” ページ8
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side green
「ん、」
そう言って差し出された右手
家のソファに座る俺に向けるその手の意味がわからない
「繋がないの、」
ぶっきらぼうに呟かれたそれに、ようやく真意を理解する
「手繋ぎたかったの？」
「…ん、」
俺より2個上の北斗は、俺には甘え下手で
散々ジェシーには甘えるくせにね
そんな北斗の構って、のサイン
それがこの手を繋ぐという行為だった
「北斗、冬なのに乾燥してないね？」
最近は先輩の島にお邪魔してることもあって、ガサガサの俺の手
それと比べてドラマ続きの北斗の手はツルツルでスベスベだ
「慎太郎の手、好きだよ」
真っ直ぐ俺の目を見ながら言う北斗に胸を撃ち抜かれる
ズバァンドギュン！
あー、俺の胸が撃ち抜かれた音が聞こえる…
北斗の可愛さに少しトリップしていた俺は、
繋いだ手を引かれる感覚で意識を戻した
「ん？どしたの？」
気付いたら北斗だけ立って俺の手を引いてる状態
「明日から忙しいの。慎太郎もでしょ？」
「うーん、まあそうだね」
「今日を過ぎたらまたこうやってゆっくりする時間無くなるよね」
「寂しいけどね…ってなになに？」
またまた北斗の真意が掴めない
そんな掴みどころないところも好き！
「だからね、だから…」
「うん、だから？」
「……お風呂、一緒に入ろう？」
ズバァンドギュンバキュン！！
うっわ、これもう完全に撃ち抜かれた
いやもう抜かれたとかじゃなくて砕かれたレベル
「…やだ？」
「嫌なわけないないない！！入る入りたい入りましょう！！」
興奮と喜びが入り混じって、もうとりあえず訳分からん
勢いに任せて立ち上がった
「ん、いこ」
くいっ、と手を引かれると
そのまま2人で着替えを取りに行って脱衣所に行く
「脱がしてあげるから、脱がして？」
「えぇ！もちろん！」
今日の北斗は甘えるモードらしい
最高かよ！！！！！！
あーこんな積極的で可愛い今日の北斗なら、俺なんでも買ってあげちゃう！！！！
fin
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作者名：ぷりむら
| 作成日時：2021年3月10日 15時
