you know I love u? -2- (ページ44)

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side blue

あれから、3ヶ月が過ぎた

北斗と最後に会ってから、3ヶ月

北斗も俺もよく頑張ってる方だと思う

これまでは会わなくても最長で2週間だったし

てか所帯持ちの癖に最低2週間に1回は北斗と会ってた俺は正真正銘のクズだな、なんて

そんなことを思ってみては、涙が出ていた

この3ヶ月、泣いてばかりいたわけじゃない

ちゃんと仕事に行って、家のことも適度にやって

ただ毎日新着メッセージの受信を繰り返して、

それなのに何も連絡は届かなくて

こっちから連絡をしてみても音信不通

こんなの今まであった別れの時と同じといえば同じ

ただなんだか今回は北斗が本気らしい

なんだかんだ言いながらも

俺のことが好きだからと、

俺がいないと生きていけなかったと、

戻ってきて擦り寄る北斗に甘え過ぎていた俺への罰だろうか

樹、

そう甘い声で言いながら絡められる腕はどこにもない

「樹、大丈夫？具合悪そうだけど」

「あぁごめん…」

「最近ずっとじゃない？たまには休みなよ、」

同僚の高地には心配をかけてばかり

仕事を詰めに詰めまくって、身体は悲鳴をあげていた

でも家にはなるべく帰りたくなくて

あの冷え切った温かみのない家になんて居場所はない気がして、

北斗の温かくて甘い声が聞きたくなる

「…ただいま」

「遅かったね、ソレ来てたわ」

「あぁ…捨てといて良かったのに」

ギャーと隣の子供部屋から泣く声が聞こえてきて、あぁもうと呟いた妻はそこへ走って向かう

初めから愛のない結婚だった

向こうの親とこっちの親との利害の一致、ただそれだけの結婚

実家から送られてきた荷物には子供のための服やらおもちゃやら

後継が生まれてさぞ喜んでいることだろう

妻にも相手がいて、俺にも相手がいて

互いにこの家庭での愛なんて望んでない

というか正直、きっとあの子供は俺の子供ではないし

ただ俺の腕に抱かれると泣き止む子を見ると突き放すこともできなくて、その甘さのせいでここまで来てしまっている

「てかお前勝手に人の携帯触るなよ」

「生まれたてなのに待受も子供の写真じゃないなんて怪しまれるでしょ？」

はぁ、

溜息を大きく零せば、不機嫌そうに眉根を寄せた

「どうせあの汚い海の写真でしょ？別にいいじゃない」

そう言い捨てた妻を俺は一生愛せないと思う