ヒメリュウキンカ。 ページ19
橙*黄
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仕事が終わりコンビニに寄って買い物を済ませ、真っ直ぐ帰っても暇やなあ…なんて思いながらゆっくりと家へ向かう。
愛しいあの人はまだ仕事やったっけ?
そんなことを考えながら携帯を取り出し彼の番号を表示させ画面をじっと見つめる。
「どないしよ…。」
結局、通話ボタンを押すことはできず携帯をポケットへ入れた。
今日は会われへんよなあ…。
何だか寂しくなって鼻の奥がツンとする。
そうや、今日は録り溜めてたDVDを見ることに集中しよう。
そう思い家へと足を進めた。
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家に着き、ドアノブに手を伸ばすと廊下に響く着信音。
ポケットから携帯を取り出し、画面を見ると愛しいあの人の名前が表示されている。
「はい…っ。」
慌てて出たものだから声が上ずってもうた。
「ふふっ、何その声っ。」
「んや、ちょっと慌ててもうて。」
「そっか。なあマル、これから大丈夫そう?」
「ん?大丈夫やけど、どうしたん?」
「あの…、会いたいなあって…。」
珍しい彼の発言に思わず顔がにやけてしまう。
「んふっ、嬉しいわあ…。これから亮ちゃんちに行けばええ?」
「いや、これから楽屋出るからそっちに行ってもええかな。」
「ええよー。唐揚げ作って待っとるわ〜。」
「ありがとうっ、マル。じゃあまた後で…。」
「うん、気をつけて来るんやでー。」
そう言って電話を切り、鍵を開けて室内へ。
DVDはまた今度やな…。
なんて舞い上がりそうな気持ちを抑えながら彼の好物を作るためキッチンへ向かった。
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end
※ヒメリュウキンカ(姫立金花)の花言葉…“あなたに会える幸せ”“会える喜び”
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∞さっちん∞(プロフ) - とまころろさん» 初めまして。コメント有難うございます♪可愛いほほえみ…。そう言って頂けて嬉しいです☆亀更新になると思いますがお付き合い頂けたら幸いです。 (2017年9月12日 11時) (携帯から) (レス) id: b80015d902 (このIDを非表示/違反報告)
とまころろ - ほほえみ好きなので可愛いほほえみが読めて嬉しいです。他コンビも素敵です。更新楽しみにしてます! (2017年9月12日 9時) (レス) id: a490b140af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∞さっちん∞ | 作成日時:2017年7月6日 15時