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ルピナス。 ページ14

緑*橙









コーヒーを飲んで、ふう…と一息吐きながら俯いていると隣に誰かが座る気配を感じた。









ふわりと覚えのある匂いに自然と頬が緩むのがわかる。









隣を確認することもなくコツンと肩に頭を乗せた。









「お疲れさま、マルちゃん…。」









そう言って僕の髪を優しく撫でてくれる。









心地よさに目を瞑っているとズルズルと夢の中へ引きずり込まれていった。









.









「マルちゃんっ、そろそろ起きなアカンよ。」









どれくらい眠っていたのだろう彼の声で目が覚める。









「…んー、おーくら〜…。」


「おはよ、マルちゃん。」


「おはよー。ごめんなあ、重たかったやろ?」


「大丈夫やで。少しでも眠れてよかったなあ…。」


「うん、ありがとなあ…。」









ふあ…と欠伸をしながら体を起こし、テーブルの上に置いてあった冷めたコーヒーを飲み干した。









「…なあマルちゃん。今日、仕事終わったら家に来うへん?」


「ん?ええけど、どうしたん?」


「何か美味いもん作ったるわ。たまには二人でゆっくりするのもええやろ?」


「せやね。手料理楽しみやわあ…♪」









次の仕事が終わったら大倉の家に行ける。
それだけで程よくテンションも上がって、いい仕事ができそうな気がした。









我ながら単純やなあ…なんて思ったけど、僕の気分を浮上させてくれる大倉には感謝やな。




.





end








※ルピナスの花言葉…“あなたは私の安らぎ”


.

貴方の優しさに救われて…。1→←2



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作者名:∞さっちん∞ | 作成日時:2017年9月17日 12時

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