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「ま…待てや小僧！」
騒ぎを起こしたまま去ろうとする薊に、客の一人が声を上げた。
しかし彼は耳も傾けず、颯爽と外に出ていった。
「！！」
するとそこには、薊を包囲するかのように何台もの高級車が待ち構えていた。
そしてその中から総帥が姿を現した。
「おーA！幸平！ここに居たのか！」
「あれ、竜胆先輩？」
それと時を同じくして、竜胆もこの場に駆け付けてきた。
「黒塗りの車が大量に走ってくるから何事かと思ってよー？何かあったのかよ？」
『…それが、えりなのお父様がいらっしゃって…』
「！」
それを聞いた竜胆は、何かを察したようにニヤリと笑みを浮かべた。
そして目前で対峙する薊と総帥に視線を送る。
「ご無沙汰しております、お父さん」
「去れ。貴様にこの場所へ立ち入る権利は無い！ニ度と薙切を名乗る事は許さん！」
「えりなの持つ"神の舌"をここまで磨き上げたのは僕なのです。僕を追放しようとも血と教育は消え去りはしない。」
「儂の最大の失敗だ、あの頃貴様にえりなを任せた事！」
「失敗はお互い様ですな？僕がいれば遠月を今のようにはさせなかった…」
二人は互いに一歩も引かず、各々の主張を繰り広げる。
「遠月の未来を決定するのは、才と力持つ若き料理人達！貴様1人が喚いた所で何も変わらぬ！」
やがてその争いも、総帥が優勢で幕を閉じるかと思われた。
しかし薊は、余裕の笑みで胸ポケットから一通の書類を取り出した。
「遠月十傑評議会。席次に応じて学園内での様々な裁量権を握る、遠月の最高意思決定機関。
例えば…、十傑メンバーの過半数が望む事は、それはそのまま学園の総意となる。」
「…？」
その時、不意に竜胆が声をかけてきた。
「幸平ならどっちにつく？」
「へ？いや、どっちにつくも何も、話が全然見えねーっすよ？」
「なーんだ、お前"も"一瞬で乗ってくるかもと思ったのによー」
「……も？」
「新しい波が来てるんだぜ？そっちに乗る方がドキドキするもん。なぁ、A？」
『…どういうことですか？』
「あはっ、どうもこうも、これが司の言ってた"最後"って言葉の本当の意味…だろ？」
『……え？』
そしてこの時、薊が提示したのは、遠月十傑評議会 緊急招集通知書。
内容は"薙切薊を新総帥に任命する"というもので、竜胆や司を含めた6人もの十傑が名を連らねていた。
「明日の今頃には全てが決着しているでしょう。日本が誇る美食の王国…
この僕が、新しい王です」
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篠。(プロフ) - ゆかりさん» タクミくんもカッコいいですよね〜(*´ー｀*)後に活躍してもらいますね！！笑 (2019年9月17日 15時) (
レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 篠。さん» タクミくんとの絡みもきになるところです！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» これからオリジナル要素が濃くなるので、原作と流れは同じですが、表現の方法や原作に描かれていない場面の設定などによって、見え方が変わってくると思います！楽しんでいただけると嬉しいです(*´・∀・｀*) (2019年9月14日 19時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 原作と少し違うのが良いです！ (2019年9月13日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» ふふ、気合い入れて頑張りまーす(*￣ー￣) (2019年9月8日 22時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠 | 作成日時：2019年6月15日 23時
