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「中華研の隣で中華?!わざとだよねっ?」
「喧嘩ふっかけるだろうとは思ってたけどよ…」
「幸平……キミという男はどこまでもオレを燃え上がらせる!!」
「ずるいわよ!幸平クンばっかり目立って!!」
「相変わらず何考えてんだバカやろー!!」
ガイドブックを見たいつものメンバーは、各々に驚きの声を溢していた。
しかしそれは、何だかんだと言いつつも創真を気にかけている証拠である。
そんな創真は只今、模擬店のメニュー作りに奮闘している。
そして道すがら偶然遭遇したえりなと緋沙子に試食を頼み、中華の奥深さを力説してもらった。
「創真くん…ここに居たんだ!」
「お、田所!」
その後、寮に帰ってきた創真のもとに恵が訪ねてきた。
なんと恵は、所属している郷土料理研究会や、我らが極星寮での模擬店の参加を断り、創真の店の手伝いを申し出てくれたのだ。
「マジ助かるわ!!」
「よかったぁ。ところで、Aちゃんは?」
「あー…なんか竜胆先輩?に連れ去られたわ。司がどーのこーのって言いながら。」
「ええ!?竜胆先輩って、あの十傑第二席の?!」
「おう。いやー、Aに手伝ってもらおーと思ってたからビビったわー。田所まじでサンキューな?」
「そっかぁ…。じゃあきっと、Aちゃんは今年も司先輩の模擬店をお手伝いするんだね…。」
「え、今年もって?」
「Aちゃんは中等部の頃から、一席の司先輩の模擬店を手伝ってるの。」
「へぇー…」
その話を聞いた創真は、ふつふつと込み上げてくる嫉妬心を振り払うように、パンっと手を叩き気合いを入れた。
そして誰に向けてか、闘志を燃やしてこう宣言した。
「ぜってー勝つぞ!!」
一方その頃、ようやく竜胆に解放されたAは、ふと極星寮の模擬店を発見した。
せっかくなので少し覗いてみると、すぐに褌姿の一色がやって来て歓迎してくれた。
『わぁ、芋煮会ですか!』
「そう、一色畑の野菜をふんだんに使った芋煮会!」
「私がデザインしましたー!」
「「俺らが組み立てました!」」
遠くからは悠姫や佐藤たちの声も聞こえ、皆楽しそうに準備を進めている。
『私も何かお手伝い出来ることないですか?』
「うーん、そうだなぁ…」
すると一色は少し考えると、Aの手を引いて歩き出した。
「Aちゃん、ちょっとおいで?」
そして人気のない少し離れた場所にやってきたかと思うと、一色はいつもの笑顔でAと向き合った。
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篠。(プロフ) - ゆかりさん» タクミくんもカッコいいですよね〜(*´ー`*)後に活躍してもらいますね!!笑 (2019年9月17日 15時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 篠。さん» タクミくんとの絡みもきになるところです! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» これからオリジナル要素が濃くなるので、原作と流れは同じですが、表現の方法や原作に描かれていない場面の設定などによって、見え方が変わってくると思います!楽しんでいただけると嬉しいです(*´・∀・`*) (2019年9月14日 19時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 原作と少し違うのが良いです! (2019年9月13日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» ふふ、気合い入れて頑張りまーす(* ̄ー ̄) (2019年9月8日 22時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:篠 | 作成日時:2019年6月15日 23時