【呪術廻戦】愛してるって言葉ほど、意味のない言葉はない【男主】

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あんなことをいった男に純粋な感情がまだあると思っているのだろうか

俺が普通に、まだ。誰かを好きになる可能性があると信じているのだろうか

そんなバカなことあるものか。




しょうもない質問を嘲笑うように鼻から笑いが漏れた









『金があれば誰だっていい。お前も金を払うなら相手してやってもいいよ？この前までみたいに愛してるってキスでもしてやろうか？抱きしめさせてやろうか？



お前と恋人ごっこしてたのはただの暇つぶし。それが飽きただけ。俺に夢中になられてもめんどくさかっただけだから切ったのに



能天気だねお前って。幸せだねお前って』









「A…」









『好きだよ悟。



これで満足？これが欲しかったんでしょ？



意味のない言葉が欲しかったんだろ？


たとえそれが嘘でも。』









さっきまであんな幸せで

世界が輝いてたのに

一言だけ。たった一言だけでその世界は崩れ落ちていく

それなら嘘でもよかった。

嘘なら嘘のままの方が幸せだった








「それは嫌だ」







頬に当てがわれる指がスッと撫でて平全体が包む

また熱だ

また、こいつの熱だ







「裏切られたって思わないと言ったら嘘。

でも本当のこと言ってくれて結構俺は嬉しいよ

言われなきゃ多分気づかなかった。

気づかないまま、あのままの関係を続けるくらいなら

嫌いだって言われた方が何倍もマシ」








『そんなわけ…そんわけないだろっ

いい子ちゃんぶってんじゃねーよ！！』









こいつがあの時の自分と重なるのに、自分と違う選択をすすむ

泣き喚いて、立ち上がれなくなるくらい。

死んでしまいたいと思うくらい諦めた人生をどうしてこいつは諦めないんだろう

あの時俺も、こいつと同じように諦めなかったら







いや、そんな未来はない

グジャグジャに握り破られてしまった紙は二度と元には戻らない








『もう二度と見れないなら、夢から覚めたくなんかなかった』

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