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111話 ページ12

月見side


「それで、そんな無駄話をしにここまで来たんですか? だったら早く帰ってください、私も暇ではないので」

「総司令から聞いたぞ、園崎 岳斗とその妹の護衛任務を自分からやりたいと言い出したと。護衛対象である2人は守る事は出来たが、到着が遅れたせいで、ご両親は魔隆に殺され、2人はそのせいで重傷を負ったと」

「それはもう終わった話です。今更蒸し返す必要は無いのでは? 」

「あぁ、その通りだ。では聞くが……




任務が終わったはずなのに、何故あの問題児を守ろうとする?」




「……何のことですか」

自分の様子を感じ取られぬように背中を向け続けるが、その人はゆっくりと私の方へと歩き出す。

「とぼけるフリが下手だな。お前や総司令だけじゃない、八大幹部全員が知っている事だ。『9年前のあの事件』、あれに園崎 岳斗が深く関わっている……そうだろ?」

ダメだ、平然を装わなきゃ。この人に焦りを感じられてはいけない。

「貴方はあの事件には関わってないはず、部外者が口を挟む事では無いはずですが」

「俺が話してるのは事件の話ではない、園崎 岳斗の話だ。何故あいつを守り続ける? やはり、あの事件が原因か?」

今はこの人をここから引き離すことに集中するのよ。言葉に惑わされないように。

「理由が何であれ、それが私の使命だからです。無駄話はこれでおしまいですか? それならもうトレーニングに戻らせてもらいま____」




「あんな屑、守る価値もないだろ」




言い放たれたその言葉は私の耳に確かに届き、何かの糸がプツンと切れるような音がした。

「ブレイダー試験での前代未聞のルール違反、D級の対象外の魔隆を民間人を巻き込んでまで討伐、他にも問題行動が多数報告されている。
あんな死にたがりの屑何ぞを守る必要がどこにある? 身を削ってまで守る奴では無いだろう。あいつはブレイダーの品位を落とす、死んだ方がアルティネイターの為____」

ビュンと風を切る音と同時に相手の首にクライスサイズの刃を突きつける。

「……どれだけ冷徹で、何事にも無頓着な人形に見えても、人間である以上動揺は隠せないものだ。そう、俺に殺意を向けている今のお前のようにな」

その人に向ける瞳の奥には殺意が紛れており、私の思考からも、その表情からも、冷静さは失っていた。

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作者名:赤猫 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年10月22日 9時

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