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「上手いじゃないか」
「へへ」
ドラコの言葉に嬉しそうに真緒が見上げてくる。
ぷるりとした唇にキスしてしまおうかと思ってしまうが、何とか踏みとどまる。
ドラコの調べによると、日本人は爛灰ハク瓩鬚靴討ら恋人になるらしい。
そんなもの必要か?と思ってしまうのは、ドラコの住むイギリスにその文化がないからかもしれない。
恋愛慣れもしていなそうな真緒ももれなく、自国の文化である爛灰ハク瓩魑瓩瓩襪世蹐Δ掘△いなりキスなんてしたらビンタで済むかどうかも怪しい。
「…そろそろ戻るか」
二曲ほど踊って、心地よい疲労感と共に食べ物や飲み物を求め、二人で歩き出した。
「真緒、探したわよ」
「ダフネ!」
パイを頬張りながら、真緒がひらひらと手を振る。
ダフネは真緒とドラコの元に、ニヤニヤしながらやってくる。
「やっぱり、マルフォイといたのね」
「あ、探してくれてたの?」
謝る真緒に、「探してたのはパパ達だけどね」とダフネは笑う。
「マルフォイのお父さんに挨拶行くから、真緒は借りるね」
ドラコが返事をするより前に、ダフネが真緒の手を掴む。
ドラコは慌てて、真緒の肩を掴んだ。
「おい、ついてるぞ」
真緒の唇の端についているパイの欠片を、今度は自身の唇の端を指し示して教えてやると、先程のクリームの件を思い出したらしい。
頰を赤くして「ありがとう」と蚊の鳴くような声で言うと、ダフネと共にグリーングラス夫妻の元へと向かって行った。
結局その後は、真緒と話すことは出来なかったが、悪くない一日となった。
真緒と仲直りも出来たし、可愛らしい一面も見れた。
そしてパーティーが終わってから、父ルシウスから「悪くはない」と、真緒の評価があった。
そう、悪くないのだ。
家柄もそれなりに良いし、愛嬌だってある。
少々扱いづらいが、グリフィンドールに入る性格を思えばそれくらい仕方ない。
何より真緒の笑った顔は、癒されるし、何度見ても飽きない。
狄申
そういえば、パーティー後に父上が君のことを「悪くない」とおっしゃっていた。
クィディッチワールドカップだけど、真緒が来たいというなら、貴賓席へ呼んでやっても良い。テントの設営に召使いが欲しいと思っていたところでね。君のことだ、マグル好きの父親から教わってるだろ?
パーティーの翌日、気分の良いドラコは、大層上から目線の手紙を飛ばした。
fin.25
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エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます! (2022年3月23日 17時) (レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます!意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります! (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃマルフォイカッコいいです!応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M.S | 作成日時:2020年1月16日 23時