生まれ変わったかと思いきや食用児で草も生えん【銀魂】【約ネバ】

44 ページ49

ノーマンが出て行った日から二ヶ月後


レイの満期出荷日がやって来た


ノーマンが出荷されてからエマとレイは戦意放棄して二人がロクに会話してるのを見た事がない


そんな状況下で私はドンとギルダと共にこっそり脱獄の準備を進めていた


勿論今となってはママの直接支配のため下手に動けない


だからこそ私は赤ちゃんのおもりなど普段ママがやってる事を引き受けたりして諦めたフリもしていた


実際ママが目を付けていたのはエマとレイだけ


二人が完全に諦めたのでママも特に何も言ってこない


だけどそれはあくまで表向き


二人共本当は諦めてなんかいない


諦めたフリをして脱獄を進めているんだ


私はエマとレイ両方から指示を受けてるからよく分かっている


それからノーマンから貰った手紙も読んでレイの真意にも気付いている


出荷される位なら自分で死ぬか


確かにノーマンとレイの会話を盗み聞きした時


レイは「お前ら三人を死なせない為」と言っていたので自分は最初から死ぬつもりだったんだ


当時は三人の内一人が誰か分からなかったが


どうやら私も含まれていたようだ



『……』



もうすぐ夜中の12時…レイの誕生日だ


私は新しい服と靴を持って食堂に向かう


その両サイドではラニオンとトーマが歩いている



『ラニオン、トーマ


此処から出たら勝手に死のうとしたアホな兄ちゃんに一発怒りのビンタをかますよ！』


「「おうよ！」」



食堂の扉をノックするとエマが顔を出した


その奥にはオイルでびしょびしょになったレイの姿があった



ト「エマ、これ頼まれてた物持って来た」


ラ「あと皆もう準備は出来てるぜ」


エ「ありがとうトーマ、ラニ」


『ほれレイ君やとっとと着替えんしゃい


後でちゃんとビンタと共に説明するから』


レ「何で俺しばかれんの？？」


エ「全てはノーマンの計画通り


逃げるよ、レイ」



ラニオンとトーマが準備を進めている間に私とエマで経緯を説明した


私がビンタする前にエマがやったから思わず手が引っ込んでしまった


うん…エマが代わりにしてくれたからもう良いや←


先程までレイが着ていた服やソーセージ、ハム、アンナがくれた髪などがオイルに浸っている


そこにエマは火のついたマッチを落とした


ついに決行できた脱獄計画


四歳以下は置いていくと急遽変更になったものの問題はない


二年以内に戻ってウチだけじゃなく他のプラントの全ての子供達を連れて出る

続編移行→←43

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す