捻れたセカイの歌姫【ツイステ】【プロセカ】

1〈Prologue〉 ページ2

ガタガタという物音で目が覚めた


目を開けても真っ暗で何も見えない


それどころか身動きすら取れないし何よりめっちゃ狭い


…もしかして閉じ込められてる？


その考えに至った瞬間心は恐怖で満たされた



　ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｯ＿＿




な、何の音…？まるで何かをこじ開けてるみたいな……



???「やべぇ、そろそろ人が来ちまうゾ


早いところ制服を……」



男の子の声？この音の原因ってこの子の仕業なの？



???「うーん！！！


この蓋、重たいんだゾ


こうなったら……奥の手だ！


ふな”〜〜〜〜それっ！」


『っきゃあ！？』



蓋が開けられるなり視界いっぱいに広がる青い炎に思わず悲鳴が上がった


っていうか、は！！？何これ、火事！？


だ、駄目……っ暑いしこんなの普通にヤケドしちゃう



???「さてさて、お目当ての……って


ギャーーーーーー！！！！


オマエ、何でもう起きてるんだ！？」


『た、狸が喋ってる…！？』


グ「誰が狸じゃーーーー！！！！


オレ様はグリム様なんだゾ！」



目の前にはグリムと名乗る狸…いや猫にも見える生き物がいた


動物が喋るなんて……あ、そっか


もしかしたらこの子もぬいぐるみなのかも


でも、そうだとしたら本当に此処ってセカイ？


何か暗い雰囲気が漂ってるっていうか異質な感じがする



グ「まあいい。そこのニンゲン！


オレ様にその服をよこすんだゾ！


さもなくば……丸焼きだ！」


『ひっ…！？だ、誰か助けて！』


グ「コイツ！待つんだゾ！」



いきなり服を寄越せとか訳の分からない事を言われたかと思えば炎で囲まれるという過激な脅迫を受け思わずその場から逃げ出した


何なの、一体！！


此処はセカイじゃなさそうだし…


じゃあ夢？


いやでも夢にしては走ってる感覚もちゃんとある


しかも狸に丸焼きにされる夢とか斬新過ぎじゃない？



『(あのグリムとかいう奴すぐそこまで追ってきてる…！


何処かに隠れてやり過ごせる所ないの…？)』



いつまでもしつこく追ってくる狸から私はただひたすらに逃げ回り続けた

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