恋人はママちゃん【白】 (ページ5)

今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:80,041 hit

相談【RAUL side】ページ5

「ねえ、歓迎会しない？」

俺の突然の提案に皆の反応は様々。

「は？何の？」

「それを言うなら誰のじゃね？」

安定のめめと佐久間くんの漫才。

「主語がないけど、多分Aさんの歓迎会かな？」

流石阿部ちゃん、俺の意図にすぐ気付いてくれる。

「いいんじゃない？もう１ヶ月は経つし」

いつも優しいふっかさんもすぐに賛成してくれたし、他の皆もパラパラと賛成してくれる。

後は…。

ずっと無言の照くんに近寄り顔を覗き込む。

「照くん、いい？」

阿部ちゃんの真似しながらちょっと上目遣いしておねだりポーズをすると照くんは苦笑いで頷いた。

「よしっ」

「照はラウに甘いなぁ」

「お前に言われたくない」

照くんをからかい出すふっかさんに照くんが即座に言い返す。

ホント仲いいね。

「Aさんの歓迎会とかさ、ラウもしかして惚れた？」

ニコニコしながら二人を見てたらしょっぴーがそんな事を言ってきた。

「え？違うよ？」

確かにAさんは素敵なお姉さんだけど、それだけだし…多分。

「声に動揺が出てるで？」

康二くんまで入ってきてそんな事を言い出す。

「だから違うってばっ！」

「ムキになる所がまた怪しい」

もう、しょっぴーはすぐそっちにもってくし。

俺がからかわれてる背後では

「メニュー何にする？」

「舘さんが作ったらAさんも手伝うだろうからテイクアウトにしたらいいんじゃない？」

普通に舘さんと阿部ちゃんが歓迎会の計画立ててるし。

てか俺もそっちに交ざりたいんだけど。

「調度明日夕方で仕事終わりだからやっちゃう？」

いつの間にかスマホでスケジュール見ながら佐久間くんが言えば皆が頷く。

「じゃあ俺がAさんに連絡するね！」

逃げる口実が出来たから一際大きい声で宣言して皆の輪から外れてメールをする。

『あれはまだ気付いてないな』
『ま、時間の問題じゃね？』

だから背後で何か色々言われていたのに全く気付かなかった。